マドリー監督復帰から3年目を迎えるアンチェロッティ。(C)Getty Images

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 レアル・マドリーのカルロ・アンチェロッティ監督が、新戦術に意欲を示した。英紙『Mirror』が7月15日付けで伝えている。

 第二期アンチェロッティ体制2年目の昨季は、宿敵バルセロナにリーグ制覇を許し、チャンピオンズリーグはベスト4で敗退。どちらも連覇を逃し、今夏にジュード・ベリンガム、アルダ・ギュレル、ブライム・ディアス(レンタルから復帰)らを迎えた。一方で、長らくエースとして牽引したカリム・ベンゼマをはじめ、マルコ・アセンシオ、エデン・アザールはチームを去った。

 新陳代謝を進めるなか、イタリア人指揮官はプレシーズンのアメリカ遠征で、従来の4−3−3に手を加える可能性を示唆した。

「今年は違うシステムでプレーするかもしれない。今までのシステムはとても上手くいっているが、新しいスタイルを試すこともできる。ツアーで試してみるつもりだ。そうするには良い時期だ」

 経験豊富な64歳はまた、かつてジネディーヌ・ジダンを従えて、ユベントスで戦っていた際の印象的なエピソードを披露。選手ファーストに改心したきっかけを明かした。
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「監督を始めた時、私は明確な考えを持っていて、選手に適応しなかった。だからパルマ時代は(獲得に迫ったロベルト・)バッジョがプレーメーカーとしての役割を望んでいたけど、システムを変えなかった。彼は他のチームに行ってしまったよ。私は間違っていた。

 ユベントスでは、ジダンのもとで、選手に合わせるほうがいいと理解し始めた。選手が心地よく感じなければならない。私は適応したし、今も適応している」

 中盤に厚みが増したマドリーは、柔軟な思考を持つ名将のもと、タイトルを奪還できるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部