なぜ「青×白」を組み合わせた? 道路で見かける「案内標識」のカラーリングに秘められた理由とは!「赤」や「黄色」も意味アリ

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なぜ「青」と「白」を組み合わせた?

 街中を運転しているとあちらこちらに設置されている道路標識
 
 その中でもよく見かける「案内標識」は、人や車両を目指すべき目的地に誘導する大切な役割を果たす存在ですが、一般道路に設置されている案内 標識は、どれも「青×白」のカラーリングとなっていることに気が付きます。
 
 一体なぜ、案内標識は青と白を組み合わせた配色なのでしょうか。また、それ例外の色を持つ様々な道路標識もありますが、どのような理由で色が定められているのでしょうか。

「青×白」のカラーリングが採用された理由とは?

 案内標識が青と白の組み合わせになっている理由について、国土交通省 九州地方整備局 佐賀国道事務所の公式サイトは以下のように説明しています。

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「くっきりと明るい青は、視認性が高いため、情報を伝える色としてよく使用されています。特に『白地に青』や『青地に白』の文字は、瞬時に判断し、正しく情報が伝わりやすい効果があります」

 青と白の色には「視認性が高い」という特徴があり、青と白のカラーリングが採用されているとのこと。

「白地に青」や「青地に白」のカラーリングにすることで瞬時に標識を認識しやすくしたり、情報を読み取りやすくする効果があるということです。

 また、その理由からこの2色の組み合わせは、案内標識以外にも「情報を伝える色」として様々な場所にも使用されているそうです。

 たしかに青×白のカラーリングは案内標識のみならず「横断歩道」や、優先道路を伝える「指示標識」、さらに「規制標識」の一部にも使われています。

他の標識の色にも意味がある!

 他の道路標識にも目を向けると、青×白以外にも様々なカラーリングがありますが、実はそれらの標識の色にもちゃんとした意味があります。

 例えば「通行止め」や「一時停止」などの「規制標識」に多く使用されている色が「赤色」です。

科学的な裏付けもあり、海外でも日本と同じ「青×白」のカラーリングが使用されている

 この赤色はとくに人間の感覚に訴える色で、「強い人間の注意を引く」という特徴があります。そのため、「危険」や「禁止」を意味する標識には赤色が採用されていることが多いのです。

 また、赤色と同様に目立ちやすい「黄色」は「警戒標識」に用いられています。これについて前述した佐賀国道事務所のサイトによると、黄色は人間にとって「前方に飛び出して近く大きく見える」という効果を持っているとのこと。

 標識だけでなく児童の帽子など、広く黄色が採用されている理由は、実際以上に近く見えることでドライバーからの注目を集め、注意喚起するためだったのです。

 ちなみに、高速道路の標識は「緑」と「白」の組み合わせが採用されています。この組み合わせは、青×白の組み合わせと同じく「高い視認性」を持つことから高速道路の標識に使われており、また「標識令」において一般道は青×白、高速道路では緑×白にすることが定められているためです。

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 案内標識や指示標識など道路標識のカラーリングには、それぞれ明確な理由がありました。

 その意味に加えて、なぜその色になっているのかを覚えておくと、道路標識と安全運転への理解が深まるかもしれません。