台湾、横断歩行者妨害の取り締まりを1日から強化

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(台北中央社)内政部(内務省)警政署は1日から、横断歩道で歩行者を優先しない行為に対する取り締まりを台湾全土で開始した。台湾の道路交通環境を巡っては、海外から「歩行者地獄」などと形容されていることから、取り締まりの強化によって運転者や歩行者の意識向上を図り、悪評の払拭を目指す。

取り締まりは、横断歩道で歩行者を優先しない行為▽信号がない交差点で標識や路面標示、点滅信号に従って一時停止しない行為▽歩道への違法駐車や一時駐停車▽路上障害物―の4項目を重点的に実施する。

台湾は歩行者の安全確保に向けた取り組みを推進している。先月には、横断歩行者妨害に対する過料の上限を従来の3600台湾元(約1万6000円)から6000元(約2万7000円)に引き上げる内容を盛り込んだ道路交通管理処罰条例の改正案が立法院(国会)で可決された。

警政署によれば、今年1月から3月までに横断歩道での歩行者妨害やカーブを曲がる際に歩行者を優先しなかった違反の摘発は3万717件に上り、前年同期に比べ1万7824件増加した。同署は、取り締まりを強化していることの表れだとしている。

(黄麗芸/編集:名切千絵)