PLEN Roboticsとugo、寿司ロボのスズモフェアでコラボ 飲食店での受付・配席を自動化

写真拡大 (全26枚)

ロボットスタートアップのPLEN Robotics(プレンロボティクス)株式会社
とugo(ユーゴー)株式会社
は、2023年4月18日と19日の2日間、寿司ロボットなど米飯加工機械で知られる鈴茂器工株式会社
が東京都内で開催したプライベート展示会「スズモフェア2023東京」でコラボ・デモを披露した。

スズモのグループ会社の一つである日本システムプロジェクト(JSP)が開発している「自動受付および自動配席AIシステム」に、顔認証ロボットの「PLEN Cube」と遠隔操作点検ロボット「ugo mini」が連携し、自動で人を席まで案内する。「ugo mini」が対外的にデモンストレーションされたのは今回が初めて。



PLEN Roboticsとugoによるコラボレーション・デモ

●ロボットがお迎え、受付、案内まで



「PLEN Cube」による受付後、「ugo mini」が客席まで案内
今回のPLEN Roboticsとugoによるデモは、スズモによるビッグデータ活用やロボット提案の「フューチャーゾーン」の一環。まず、来客した客に対して、タブレットと連動する「PLEN Cube」がアルコール消毒を促したりしながら受付を行う。



まずはじめに「PLEN Cube」が受付
タブレットを使って、JSPが開発・販売している受付システムで席数を選び、受付済みの紙がプリントアウトされると、「ugo mini」が自動で連動し、来客を席まで案内する。



ロボットと受付タブレットが連携


席番号が発券される
■ 動画:


鈴茂器工 企画本部 企画開発部 事業開発課 課長の長谷川洋一氏によれば、PLEN Roboticsとスズモが今回のイベントにあたってデモンストレーションの内容について相談していたところ、「受付システムの連動だけでは面白くないから座席の案内までさせたい」、そして「できれば国産の小型ロボットを使いたい」というスズモ側の意向と、ugoが2022年11月に発表した「ugo mini」のサイズがマッチしたことから今回のデモとなったとのこと。



「ugo mini」。従来機「ugo Pro」よりも軽量コンパクトな機種。主にセキュリティルームなどでの常駐型点検業務を想定したモデル。正式販売開始は2024年以降の予定
鈴茂器工 企画本部 企画開発部 部長の荒井良彦氏によれば、同社では、「今後はさらに想像以上に人手不足が進む」と考えており、今後はそれぞれの工程・作業を、ロボットをはじめとした自動機械で「繋ぐ」ことで、人手不足に対応したいと考えているという。



PLEN Robotics株式会社 CEO 赤澤 夏郎氏


ugo株式会社 CEO 松井 健氏

●飯盛ロボットが厨房内機器のハブになる時代



タブレットで飯の量を指定してオーダー
なお、システムの連動はタブレットと受付ロボットだけではない。タブレットからの注文は、厨房内のライス盛り付けロボットにネットワーク経由で飛び、自動で指定の容量の飯を盛ることができる。ライス盛り付けロボットには直接LANケーブルが刺さっている。



オーダーは厨房内のライス盛り付け機に飛んで、指定の容量を盛る
スズモでは今後は、飲食店の厨房内でもネットワークが整備されるようになり、これらの機材が、他の各種機械の「ハブ」になると想定している。「作業の流れのなかで、もっともっとやれることがあり、今後は繋がっていくだろうと考えています」(スズモ荒井氏)。

●配膳ロボットも提供



外食市場を意識したブースではJSPのタッチレジスター「マジレジ」やセルフレジ、ロボットを展示
このほか、別コーナーでは自動受付やセルフレジ、そしてそれらのあいだを配膳ロボットKEENON社製 「T8」で繋ぐデモが行われていた。「T8」は小型で、50cmの通路幅でも走行できる。料理の取り出し口が300度と広く、客が料理を取りやすい点も特徴だ。



人手不足による、飲食店でよくある各種の問題への対応


KEENONの配膳ロボット 「T8」

●米飯関係なら何でもワンストップで自動化対応 スズモフェア2023東京



データ活用サービスは新規提案中
鈴茂器工の最新製品や技術を一堂に展示・実演する「スズモフェア2023東京」の今回のコンセプトは「カチをカタチに/ Value Creates Win」。主な展示は上述の更なる効率化を目指したスマートレストラン、現在稼働している製品から取得できるデータのリアルタイム活用による付加価値の提案、そして小型シャリ玉ロボット「S-Cube」、シート出し海苔巻きロボット「S-Sheet」など各種自動機械。



各種自動機からのデータを吸い上げて集約できる


食品工場やセントラルキッチンでの稼働状況や残滓量を集約可能
シート出し海苔巻きロボット「S-Sheet」は、海外での引き合いを想定したカラー、デザインになっている。海外のほうが、よりインダストリアルなデザインが好まれる傾向があるという。アフターコロナとなり、現在、海外市場と国内市場の比率は「35:65」となっており、スズモでも今後さらに海外に力を入れていきたいと考えているとのことだ。これまではアメリカとヨーロッパ市場が活況だったが、今年は特に中国市場に力を入れるという。



シート出し海苔巻きロボット「S-Sheet」。海外市場を意識したデザイン。
スズモは1981年に世界初の寿司ロボットを開発。寿司の大衆化を実現したリーディングカンパニーとして、2003年にはライス盛り付け機シャリ弁ロボ「Fuwarica」など、多くの米飯関連ソリューションを展開している。



海苔巻きをカットするロボット。ものすごい切れ味でスパスパ斬る


寿司桶型のシャリロボット。一部の職人がいる回転寿司等で使われている


同社のロボットは最近は社食やホテルビュッフェなどでも用いられている
同社の機械は厨房、セントラルキッチン、食品工場など各所で使われているが、大型の機械は自動機、より小型で人のそばで動く機械は「ロボット」と呼称しているとのこと。会場では海苔巻きやおにぎりを作る機械や寿司のシャリを作る機械などのほか、米飯を誤差3g程度で定量、弁当容器に盛り付けたり、人の数倍の速度でシャリ玉を持ち帰り容器に並べる機械などが実演されていた。



機械そのものは撮影禁止だったが、弁当に定量の米飯を盛り付ける自動機械も


いなり揚げ供給機+いなり寿司ロボット。従来は複数人必要だったラインを一人にできる
■ 動画:


なお、これらの各種機械は簡単に分解・再組み立てができるようになっている。毎回、分解して洗浄する必要があるためだ。現場で簡単にそれらの作業ができるようにするための各種工夫も興味深かった。

■ 動画:


また、病院食などにおいては、最近は冷凍のまま盛り付けを行い、その状態で電子レンジで加熱してから提供するという方法もあるそうで、同社ではそのニーズに対応するため、冷凍のままご飯を盛れる機械も開発している。そのほか、狭い厨房やスーパーのキッチンでも活用できるよう小型化されたロボットなども各種展示されていた。



チルドのご飯も自動で盛ることができる


小型シャリロボット


最新のご飯盛り付けロボット「Fuwarica GST RRA」。扉部分を付けて意見を収集していた。異なる盛付けを一度の操作でできるなど一部機能が追加され現場での盛付けが容易になっているという