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「指名手配犯みたい」。入学シーズンにあわせて、いわゆる「JKビジネス」の被害防止を呼びかけようと、神奈川県警がアイドルグループとコラボした「デジタルサイネージ」を発表したところ、ネット上でデザインへの不満を指摘する声が上がり、物議をかもしている。独特のデザインが生み出された背景について、神奈川県警に取材した。

●「警察手作り?」のビジュアルにファンから悲鳴

物議をかもしているのは、神奈川県内で4月中掲示されるデジタルサイネージだ。

神奈川県警は、入学・進学シーズンにあわせて、大手芸能事務所「スターダストプロモーション」に所属する4組のアイドルグループとコラボして、JKビジネスに関する犯罪被害防止のため、デジタルサイネージで若年層に注意を呼び掛けようとしている。

このように有意義な企画だったわけだが、担当した県警本部・犯罪抑止対策室が3月31日、Twitter上で、県内の鉄道事業者や百貨店などに掲示されるデジタルサイネージのビジュアルを紹介したところ、思わぬ批判が飛び交う事態となった。

4組のうち、『私立恵比寿中学』『播磨かな』『ukka』の3組(播磨さんは1人)のデザインのテイストは同じ。メンバーの顔写真(氏名表記あり)を中心に据え、その上下に赤・黄・黒からなる文字で「いわゆる『JKビジネス』は危険がいっぱい! 絶対に許さない!関わらないで!」「犯罪被害に遭わないで!」と警告文を配置している。

そして、最下部には「神奈川県警」とグループ名が書かれている。

こうしたデザインを目にしたファンたちは、あたかも起用されたアイドルが「JKビジネスで指名手配されてるようにしか見えない」といった批判の声を上げた。

「エビ中好きだからこんな打ち出し方は悲しい」「私立恵比寿中学メンバーはJKビジネスの犯罪者であると誤認識した」という感想のほか、なかには警察には任せておけぬとばかりに独自にデジタルサイネージを作り上げる人まで現れている。

残りの1組の『CROWN POP』のデザインは、3組とは様相がまったく異なるからか、批判もそこまで強くはない。

●CROWN POPだけ警察作成ではなかった

こうした状況を受けて、弁護士ドットコムニュースが神奈川県警に問い合わせたところ、犯罪抑止対策室が4月4日に回答した。

私立恵比寿中学』『播磨かな』『ukka』のデジタルサイネージは、犯罪抑止対策室が作成したものだった。一方で、『CROWN POP』の作成は「別です」といい、県警が作ったものではないようだ。

「指名手配犯」といった批判があがっていることについての感想や、デザイン変更の考えについても聞いてみたが、「特にコメントすることはありません」とのことだった。なお、こうしたデザインについては、4組が所属する芸能事務所から許可を得ているという。

批判はあるものの、目的が被害防止の周知であれば、ある意味で成功したと言えるかもしれない。警察庁はこれまでも、「JKビジネス」について、客から児童買春などの被害に遭うケースが目立ち、安易に働くことはとても危険だとして、注意喚起をしている。