「朝のミスドゴハンセット」メインとドリンクを組み合わせたお得なモーニングメニュー(筆者撮影)

喫茶店やレストランが、朝の時間帯にドリンクやトーストなどのメニューを割安価格で提供するモーニングサービス。名古屋の喫茶店が始めた文化とされていますが、最近では大手外食チェーンも数多く提供しています。

そんなチェーン店の外食モーニングをこよなく愛するブロガー、大木奈ハル子さんがお届けする本連載。第14回となる今回、訪れたのは「ミスタードーナツ」です。

飲食チェーンが密かにしのぎを削っているジャンル「モーニング」。午前中の集客が弱い時間帯の売り上げを強化すべく、朝の数時間だけ提供される限定メニューの数々は、コスパ抜群かつ店の特色が強く表れ、どれも魅力にあふれています。

実はドーナツチェーン最大手の「ミスタードーナツ」にも、多くの店舗で実施されている朝限定のメニューがあります。好きなドーナツなどから1つメインメニューと、好きなドリンクを選べるシンプルなセットです。

何よりの長所はホットコーヒーが無料でおかわりできる点。軽く朝食をとって、ゆっくり座ってコーヒーを飲む。贅沢な朝時間がそこにはありました。

ホットコーヒーとドーナツで358円から「朝のミスドゴハンセット」

ミスタードーナツの朝限定セット「朝のミスドゴハンセット」の提供時間は開店から午前11時まで。

メインメニュー1品にドリンクメニューを組み合わせて注文するのですが、税込151円以上のドーナツ・パイ・マフィンが対象となっており、朝イチから選ぶ幸せを満喫できます。この日はショーケースに40種類以上が並んでいました。


「朝のミスドゴハンセット」ストロベリーカスタードフレンチドーナツとミスド ブレンドコーヒーで税込369円(筆者撮影)

ふんわり軽いストロベリーカスタードフレンチドーナツ

私は税込165円の「ストロベリーカスタードフレンチ」ドーナツをチョイス。フレンチクルーラーの中にカスタードクリームをはさみ、いちごチョコレートでコーティングして粉糖をかけたドーナツで、見た目の可愛さはピカイチ。心をくすぐるビジュアルがたまりません。


見た目も味もスイートなミスタードーナツのストロベリーカスタードフレンチドーナツ(筆者撮影)

ふんわり軽い食感のフレンチクルーラーは口どけもよく、もっちりとしっとりが同時に楽しめます。ストロベリーチョコはつぶつぶ入りで、噛むとジョリジョリした歯ごたえと甘酸っぱさが加わります。カスタードクリームは甘さ控えめでまろやか。おいしいものとおいしいものを組み合わせたら、さらにおいしくなるというケミストリーを楽しめます。


ストロベリーカスタードフレンチドーナツは、フレンチクルーラーにカスタードクリームをサンドしていちごチョコをコーティング(筆者撮影)

この日、私が利用した店舗では、セットのドリンクは税込204円で注文することができます。ドリンク単品価格は、税込220円から税込302円までの商品から選べるので、最大98円安くなっています。

今回の支払額は税込369円でした。単品購入した場合の価格は税込467円なので約21%お得です(ドリンクセットの価格はショップにより異なります)。

ミスタードーナツはホットコーヒーがおかわり自由


ロゴ入りのマグカップに注がれたミスド ブレンドコーヒー。マグカップは厚みとまるみのあるぽってりしたデザイン(筆者撮影)

私の場合、セットのドリンクはいつもホットコーヒー「ミスド ブレンドコーヒー」を選びます。ドーナツの甘さとコーヒーの苦味の相性は抜群。さらに嬉しいことに「ミスタードーナツ」はイートインの場合はホットコーヒーのおかわりが何杯でも無料なんです(一部店舗を除く)。

ミスタードーナツ」の路面店のほとんどでは、紙コップではなくマグカップを使用しています。陶製のカップは紙コップにはないほっこり感があり、居心地の良さにつながります。

こげ茶色のトレイに載ったカラフルなドーナツ。ぽってりした赤いマグカップになみなみと注がれた琥珀色のコーヒー。令和の東京にいるのに、まるで1950年代のアメリカのダイナーにタイムスリップしたような懐かしい気持ちになります。


朝以外の時間帯でもコーヒーのおかわりは無料ですが、朝が一番お得です(筆者撮影)

おかわりはマグカップを持参して、カウンターのスタッフに声をかけると、保温ポットに入ったコーヒーを注いでもらえます。タイミングによっては「おかわりいかがですか?」と保温ポットを持ってまわってきてくれることも。

ドーナツを食べ終わって、2杯目のコーヒーを楽しみながら、手帳を開いて1日のスケジュールを書き込む。2杯目のコーヒーは、充実した朝時間をもたらしてくれるのです。子どもなら「苦い!」と言いそうなコーヒーをおいしくいただける大人にこそ、真価を味わえるモーニングなのかもしれませんね。

売り上げ好調、ミスタードーナツの魅力とは

私が利用した店舗は、地下鉄の出口に隣接する下町の路面店。平日朝9時のイートインスペースを利用している利用客の傾向に一貫性はなく、人影もまばら。

ただし、レジカウンターには誰かしらが訪れ、常に会計をしている状態でした。朝の「ミスタードーナツ」は、テイクアウトをメインになかなかの繁盛ぶりです。


ドーナツのショーケース。所狭しとカラフルなドーナツが並ぶ、おなじみの光景です(筆者撮影)

2015年にコンビニ各社でドーナツの販売がはじまり、一時は売り上げが落ち込んだ「ミスタードーナツ」ですが、実は現在の売り上げは好調です。

コロナ禍でテイクアウトの需要が高まったこと、フードデリバリーの市場規模が拡大したことなどが追い風となったのはもちろんのこと、魅力的な限定メニューも大きいのではないかと思います。

人気アニメ「ポケットモンスター」や、パリの高級洋菓子店「ピエール・エルメ」、京都の抹茶専門店「祇園辻利」など、人気ブランドとコラボした、写真映えするドーナツがSNSで話題を呼び、品切れも出るほどの人気になることも少なくありません。

ちょっと高くても食べてみたくなる限定メニューと、昔ながらの「オールドファッション」や「エンゼルクリーム」などの定番商品が両輪となり、快走を続けています。

ミスタードーナツのモーニング「朝のミスドゴハンセット」概要


メインメニューにドリンクのセットです(出所:ミスタードーナツ公式HP)

「朝のミスドゴハンセット」はメインメニューとして、税込151円以上のドーナツ・パイ・マフィンもしくは、ホットドッグ、チーズドッグに、好きなドリンクを組み合わせたセットです。


ドリンクの価格は店舗によって異なります。詳細は最寄りの店舗でお確かめくださいね(出所:ミスタードーナツ公式HP)

標準のドリンクセットは15種類から選べます。

・ミスド ブレンドコーヒー
・ミスド アイスコーヒー
・ホットティ ダージリン(ミルク・レモン)
・アイスティ アールグレイ(ミルク・レモン)
・アイスウーロンティ
・バレンシアオレンジ100%ジュース
・青森県産ふじりんご100%ジュース
・山ぶどうスカッシュ
・カルピス
・コカ・コーラ
・メロンソーダ
・ホットミルク
・アイスミルク
・ホットジャスミンティ
・アイスジャスミンティ

このなかでは、「ミスド ブレンドコーヒー」のみがおかわり自由となっています。おかわり目的にコーヒーを毎回選んでしまうという人は、私の他にも少なくないのではないでしょうか。

ちなみに、さらにプラス料金を支払えば他のドリンクも選択可能です。

最安値の組み合わせは324円、十分なお得感

ミスタードーナツ」の朝メニューはドーナツやホットドッグは値引きがなく、セットドリンクが通常よりも100円前後お安く提供されるというもの。朝メニューをもっと割安にしている外食チェーンは多いため、値引き額はそこまで大きくない印象です。

ただ、最安値の組み合わせだと税込324円と、コーヒーチェーンで単品のコーヒーを飲むのと同じぐらい、もしくは安いぐらいの価格で、おいしいドーナツがついてくると考えるとお得感は十分。加えて、ドーナツは調理したり温める手間もないので、待つことなく食べられるというのも、忙しい朝には大きな魅力です。

編集部注:本記事に登場するメニューの価格は、すべて取材時点のものです。昨今の円安、原材料高騰などの影響を受けて価格が改定されている可能性がありますので、最新情報は企業の公式サイトをご覧ください。また、今回ご紹介したミスタードーナツのモーニングセットは、一部の小型店では実施されていない場合もあります。詳細は各店舗にお尋ねください。


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(大木奈 ハル子 : ブロガー・ライター)