冬場、デスクに座って作業している時に、冷えやすい部位と言えば、ひとつは足の先、もうひとつは太もも周りではないでしょうか。このうち足の先は、ブーツタイプの防寒具など、多種多様な選択肢がありますが、太もも周りはせいぜい毛布をかけておくくらいしか、選択肢がありません。今回紹介するクレオ工業のテーブルヒーター「KH1800」は、そんな太もも周りを暖めるのに適した、デスクの天板の裏に取り付けて利用する暖房器具です。本体。意外と奥行きがある(36cm)ので要注意厚みは約3cm。天板下に取り付けても気になりませんこれは言うなれば、コタツの本体部分を独立させたかのような製品です。もっともコタツ布団に相当するものはなく、表面に仕込まれた電熱線が発熱し、それに手足など体の部位をかざすことによって直接暖まる仕組みです。コタツ布団で区切られた空間を、丸ごと暖めるわけではありません。本体は厚さ3cmほどのパネル状で、デスクの天板の裏などに取り付けて使用します。裏面の四隅にはマグネットがついており、スチール素材の天板であればそのまま取り付けられます。木製の天板の場合は、付属の金属プレートをネジ止めし、そこに貼り付けることになります。スイッチをオンにすると、すぐに熱が感じられるようになります。電気毛布のように温度を調整する機能はなく、オンとオフのみというシンプルな設計ですが、スイッチが操作しやすい位置にあれば、適宜調整しながら利用できます。ちなみに表面温度は60〜85℃とされています。内部に電熱線が這っている様子が表からも見えます四隅にマグネットがありスチール面に吸着できますさて、本製品の特徴の一つに、3時間のタイマーが付属していることが挙げられます。付属している、と書くといかにも利用の可否を選択できそうですが、実際にはそうではなく、スイッチを入れてから3時間経つと、必ず電源がオフになる仕様です。手動でオフにするまでオンの状態を継続させることはできません。これは安全性を重視した設計によるもので、低温やけどを防ぎつつ、また発熱による事故を防ぐためには有用です。筆者は以前、他社の同等品(現在はすでに廃番)を使っていたのですが、外出したあとで電源をきちんとオフにしたかどうか、心配になることがよくありました。しかし本製品は3時間経つと自動的に電源が切れますので、そうした心配は無用です。この機能、一見するとお節介に感じますが、3時間という長さが絶妙なためか、実際に使ってみても、特に使い勝手を悪くしているようには感じられません。むしろ手動でオフにしなくても大丈夫という思い込みが身についてしまい、電源をオフにせずに離席する癖がついてしまうのが、どちらかというと問題といえるかもしれません。電源オン・オフのみのシンプル機構。温度調節は自動3時間を超えると電源が自動的にオフになる安心機構さてこの製品ですが、Amazonなどのレビューを見ると、かなり賛否があります。もっともこれは設置方法が大きく影響しているように見受けられます。本製品はマグネットで吸着させることで、デスクの裏だけでなく、デスクの奥、さらにはその両サイドにも取り付けが可能です。しかしデスクの奥や両サイドからだと、足までかなり離れている上、姿勢によって近づいたり離れたりするので、熱はあまり伝わりません。「ぜんぜん暖かくない」という人の多くは、おそらくそのような設置方法をしているのではないかと思います。その点、デスクの裏面に設置し、太もも部分を暖める用途に使うのであれば、本製品からの距離はほぼ一定で、かつ距離も近いので、きちんと熱が伝わります。筆者はこの配置で使っていますが、これまで足元の暖房器具では暖められなかった部位をピンポイントで暖められることから重宝しています。そんな本製品の気になる点は2つ。ひとつは裏面にも熱が伝わりやすい構造ゆえ、デスクの天板の上からでも熱を感じる場合があること。もうひとつは電源ケーブルが本体スイッチの真横から出ているせいで、スイッチを正面から操作できるよう取り付けると、ケーブルが奥からではなく横に伸びてしまい、足に引っかかりやすいことです。コスパも高く有用な製品ですが、後継モデルが出るならば、こうした部分は改良を望みたいところです。裏面も一定の熱を発するため天板上まで伝わることも電源ケーブルが横から出るのは配線上ややマイナスDATA製品名:KH1800
実売価格:5,036円
発売元:クレオ工業
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B07GXLB99N/