東京の大人が夜な夜な通う隠れ家鮨。大将のおもてなしが、とにかく楽しい!
オープン3年目、東京を代表する名店へと駆け上がったこちらの鮨店。
ひっそりと佇む隠れ家ながら、その存在感は絶大。鮨を愛する大人がわれ先にと通いつめ、今や予約も困難になっている。
鮨経験値が高い東京の大人を魅了し、「リピートしたい」と思わせる理由とは…?その魅力を徹底解剖する!
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※コロナ禍の状況につき、来店の際には店舗へお問い合わせください。
【予約困難店たる理由1】
笑いの絶えない“龍次郎チーム”がつくる一体感とおもてなし
青山通りを一本入った路地の奥に、ひっそりと店を構える『鮨 龍次郎』。
このカウンター11席が、いわば“龍次郎劇場”だ。
シャリよりもまぐろにボリュームがある「鉄火巻き」。食べた時にモソモソしないよう、赤身はタルタルの如く細かに刻む
大将・中村龍次郎さんの人柄に惹かれて通い続けるリピート客が引きも切らない。
細かいところまで気を配る中村さんの客あしらいの巧みさが、なんといっても人気の所以だろう。
媚びを売るでもなく、冗談を言いながらも必要以上には喋らない。周りを明るくするチャーミングな笑顔と屈託ない性格は、まさに天性。
テーマパークって楽しいじゃないですか。店づくりのヒントもそこにあります
「『海味』時代、本当に厳しかった親方(故長野充靖さん)から『お前だけはいつも笑ってるな』と言われたんです」と話す。
師匠譲りの「とにかくお客様に喜んでもらう」精神は、その笑顔に生きる。加えて、総勢7名のスタッフのチームワークも見逃せない。
そのきびきびした動きが活気を生み、店はいつだって熱気に満ちている。
【予約困難店たる理由2】
満足度たっぷりの男前な握りが再訪を誓わせる
塩釜産本まぐろの中トロ。赤身と大トロも供される
本まぐろの中トロ。『鮨 龍次郎』のおまかせコースは、この一貫から始まる。
修業先の『海味』に倣ってのことだが、中村さんにとっても、まぐろはとりわけ思い入れの深いネタ。「中トロは名刺代わりの一品です」と話す。
まぐろは、「やま幸」から。脂ののりが良く、身質が柔らかで香りのあるまぐろを選ぶ。
「しっかり鮨を食べている」と感じられるネタのサイズで、鉄火巻きも口いっぱいに頬張れる。これも「喜ばせたい」という一心からだ。
まぐろに合わせるシャリは、まさに『龍次郎』の味。「赤酢に頼ったシャリにはしたくない」と中村さん。
それゆえ、赤酢も比較的すっきりした「琥珀」、風味豊かな「山吹」をベースにコクのある「與兵衞」もブレンド。そこにまろやかな米酢を合わせ、厚みあるまぐろの旨みをしっかり受け止める。
経験値の高い鮨好きたちをも唸らせる握りがある
たっぷり握られたうに。この日は小樽のムラサキウニ。
『海味』時代、常連客から大量のきゅうりをいただいたことから生まれた斬新な「かっぱ巻き」。コース 29,700円
中トロの後、肴が7品ほど続きメインの握りへとうつり、大満足のコースが完成する。
雰囲気は気軽でも鮨は王道。そのギャップがまた、鮨好きたちを魅了している。
大将のお茶目ショットが連日SNSを賑わす
大将 中村龍次郎さん(36)。1986年、東京生まれ。
中学生の時に鮨職人を志し、高校卒業後、金沢『葵寿司』に弟子入り。5年間の修業の後、銀座『萩はら』等を経て青山『海味』の門戸を叩く。
『海味』の師匠・長野充靖さんが急逝後、28歳で2代目を継承し、33歳にして独立。
醍醐味のひとつは、大将・中村さんとの掛け合いにある。
カメラを向ければ必ず、そこには親しみのある“キメ顔”がある。
若き“キャスト”たちが店を盛り上げる!
右から順に田辺 篤(32)『龍次郎』歴/1ヶ月、内藤大喜(30)『龍次郎』歴/3年、宮前祐介(25)『龍次郎』歴/3年。
右から順に森 玲(34)『龍次郎』歴/2年、森山宏直(33)『龍次郎』歴/1ヶ月、川上航也(20)『龍次郎』歴/3ヶ月、玉城武流(20)『龍次郎』歴/3ヶ月
ゲストが楽しみにしているのが、若いスタッフと大将の掛け合い。
絶妙な距離感を守りながら、全員がその場を楽しんでおり、その陽気な空気がおのずとゲストにも伝染するのだ。
スタッフの中には、SNSで中村さんを知り、店に電話をして働きたいと頼み込んだ者も。彼らの溌剌とした笑顔も印象的だ。
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