長友佑都

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5日、日本代表の長友佑都がオンラインの記者会見に応じ、今の自身が置かれている苦しい立場について語った。

長友はパラグアイ戦の左サイドバックとして好プレーを見せた伊藤洋輝について「初戦とは思えない素晴らしいパフォーマンスだった」と危機感をあらわにした。

また長友のライバルとみられている中山雄太や伊藤はセンターバックなどもこなせる「ポリバレント」性を持っている。その意味で、長友は複数のポジションをこなせないとライバルに一歩差を付けられてしまう。長友も過去にはウイングバックとして起用されたこともあるが、現在、左の中盤から攻撃陣に関しては人材が豊富な状況だ。

森保一監督は過去に長友の起用について右サイドバックも考えていると語っていた。実際、4日のゲーム形式のトレーニングでは長友を右サイドバックとして起用している。

長友は強豪ブラジルを相手に右サイドバックでの存在感をアピールしなければいけなくなった。その現状をどう捉えているのか。

「レギュラー争い、メンバー入りはギリギリの戦い、首の皮一枚が繋がっている状況だと思っています。左も右もウイングバックも出来るというのはメンバー入りの大きな要素になってくると思います。右で出場すれば、これまで『左の長友』という印象があったと思うんですけど、右も出来る新しい長友を見せられると思います」

いつも前向きな長友だが、今回の相手の槍は鋭く早い。それでも「自分にとっては痺れる展開。これまで数々の逆境を乗り越えてきましたし、それこそ自分の強さを発揮できると思うので、これから面白いことになってくる」と明るく締めくくった。

右サイドバックで出た場合、長友が「バロンドールでもおかしくない」というヴィニシウスとの対戦という可能性もある。そこでどんなパフォーマンスを見せられるか、6日のブラジル戦の注目点の1つとなる。


【文:森雅史/日本蹴球合同会社】