イーロン・マスクによる買収発表に揺れるTwitterのパラグ・アグラワルCEOが、社内の取締役2人を解雇するなどの大規模な改編を行っていると報じられています。また、スペースやコミュニティ、ニュースレターといった機能の開発よりも、ユーザー数増加とパーソナライズに注力するように指示し、ツイートの編集ボタンの開発も進められているそうです。

Inside Twitter (TWTR), Shuffled Jobs and Elon Musk Tweets Dampen Morale - Bloomberg

https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-06-01/inside-twitter-shuffled-jobs-and-musk-tweets-dampen-morale

Twitter’s reportedly shifting teams away from Spaces, newsletters, and communities - The Verge

https://www.theverge.com/2022/6/1/23150290/twitter-product-features-audio-newsletter-communities-jay-sullivan

Bloombergによれば、Twitter内の人事も大きくテコ入れが行われているそうです。アグラワルCEOは従業員の新規採用を一時停止すると発表し、さらに消費者向け製品チーム責任者のケイボン・ベイクプール氏やビジネス向け製品チーム責任者であるブルース・ファルク氏らを解雇したとのこと。また、Twitterの消費者向け製品チームのメンバーはほぼ全員が異動となり、大規模な改編が行われているようです。

Twitterの広報担当者はBloombergに対して、「消費者向け製品チームの構造とロードマップを更新して、パブリックな会話に最大のプラスの影響を与える分野に焦点を当てます」と語りました。解雇されたベイクプール氏は、クローズドなコミュニティ機能をTwitterに実装する計画を推していた人物で、実際に2021年にはClubhouseに似た音声会話機能「スペース」がTwitterに実装されました。

Twitterでリアルタイムに会話できる「スペース」がついに誰でも作成可能に - GIGAZINE



しかし、ベイクプール氏らが解雇されたことで、スペースやコミュニティといったクローズドな機能の開発にストップがかかった模様で、記事作成時点では新しく消費者向け製品チーム責任者に就任したジェイ・サリバン氏の指揮下で「編集ボタン」の開発が行われているそうです。

Bloombergによれば、「編集ボタン」はユーザーがツイートを送信してから一定期限内であれば投稿済みのツイートの内容を編集できるようになる機能で、2022年後半にリリースされる予定。編集ボタンの実装と共に、編集されたツイートの過去履歴も表示できるようになるそうです。

なお、編集ボタンについては、Twitterの開発状況に詳しい研究者のジェーン・マンチュン・ウォン氏がツイートの編集をテストした様子をツイートしており、Twitter内でも実装に向けて開発が進められています。