相手の“お義母さま”へ手土産を持参したら、そのあと彼が冷たくなった…。女がやっていたNG言動は?
男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。
出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。
-あの時、彼(彼女)は何を思っていたの…?
誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。
さて、今週の質問【Q】は?
▶前回:子どもは欲しいのに、妊活に非協力な夫。“妻のことを抱けない”とレスに悩む夫婦の究極の選択
「真凜って、育ちの良さがにじみ出ているよね」
デートして約半年になる鉄平にそう言われた時。私は結婚を確信した。
この日は、鉄平のお家でデートの日だった。鉄平のグラスが空になったので、私は冷蔵庫を開けてビールを取り出し、彼のグラスへと注ぐ。
「細やかな気遣いができない女の子のほうが、世の大半だから。真凜って、すぐに気がつくじゃん?今みたいなグラスが空になったとか、そういうことも含めて」
「ありがとう。そう言ってもらえると嬉しいけど、私がただ、鉄平のためにしたいだけだから」
そしてこの日は彼の家へ泊まり、翌朝帰宅した。
けれどもここから、鉄平からの連絡頻度がガクッと落ちた。
デートして、約半年。なぜ急に、彼は冷たくなったのだろうか…?
彼の家へ泊まった日に、女がやってしまったコトとは…!?
Q1:初デートで、女がすべきではなかったことは?
鉄平と出会ったのは、友人の紹介だった。私は現在33歳で、今年の秋で34歳になる。
この年齢になると、周りの女友達はほぼ既婚者。ひとりだけ独身という状況に、正直かなり焦っていた。
そんななか友達が紹介してくれた鉄平は、現在36歳の独身。
大手証券会社に勤める彼は頭の良い人で、会話がとにかくスマート。そして嬉しいことに外見もかっこよくて、私は“この人だ!”とピンときた。
それは鉄平も同じだったようで、連絡をするとすぐに返信が来た。
そして出会ってから約2週間後。私たちは、2人きりで会うことになった。
しかし約束当日。仕事の打ち合わせが押してしまった鉄平は、20分ほど遅れてくることになる。
「真凜ちゃん、本当にごめん!!」
土下座でもするのかと思うくらい、必死に謝ってくれる鉄平。その姿を見たら、怒れなくなる。それに仕事ならば仕方のないこと。
「いえいえ、大丈夫ですよ。待つのは慣れているので、本当に気にしないでください」
「そうなの?なんで?」
「前の彼氏が、すごい自己中な人だったんですよ(笑)」
「そうなんだ(笑)。こんな可愛いのに、変な男に引っかかっちゃたんだね」
ようやく申し訳なさそうな顔から笑顔になった鉄平を見て、私もほっとした。
そして初デートは楽しく進み、お互いの家族の話にまでなった。
「真凜ちゃんは一人っ子なんだ。しかもすごいお嬢様学校出身なんだね」
「そんなことないですよ〜。鉄平さんは、名古屋ご出身なんですね」
「そうそう。でも兄は今関西にいて、名古屋にいるのは両親だけだけどね」
「じゃあご両親、寂しいですね」
「いや、どうだろう。2人で楽しそうにしているし、そうでもないと思うよ」
初デートで家族の話にまでなるのは、いい傾向だと思う。もし興味がなければ、家族の話なんてしないから。
「鉄平さんって、今彼女さんとかいらっしゃらないんですか?」
「うん、いないよ。実は数ヶ月前に、婚約破棄したばかりでさ…」
これは少し驚きだった。けれどもこんなに素敵な人を、世の中の女性は放ってはおかないだろう。
それに婚約破棄したばかり…つまり、フリーになったばかりの今がチャンスということでもある。
「まぁそんなこともあるよね。だから今は誰もいないよ」
「その元婚約者の方、見る目がないですね。こんなに素敵な人なのに」
「真凜ちゃんって、優しくていい子だね」
言いづらかったと思うのに、鉄平が素直に言ってくれたのは嬉しかった。
「真凜ちゃんが聞き上手だから、つい話しちゃった」
「私で良ければ、いつでも聞きます」
「本当?じゃあまた誘ってもいい?」
「もちろんです♡寂しい時、いつでも呼び出してください」
このデート以降、まめに連絡を取るようになり、私たちの関係は深まっていく。
そして次のデートで、彼の家へお邪魔することになった。けれどもここで、私は衝撃的な光景を目にしてしまうのだ…。
初めて彼の家へ上がった時。女が見てしまったモノとは?
Q2:男が心底ドン引きした、女の言動はどれ?
「お邪魔します」
この日は、1軒目で2人でワインを結構飲んでいたせいか、私は若干酔っ払っていた。でも鉄平の家へ行った途端に、その酔いは一気に冷めた。
「ん?なにこれ…」
手を洗うついでに洗面所の鏡の扉を開けてみると、女性用のコスメや基礎化粧品があったのだ。しかも食器棚やクローゼット、あちこちに女の影がある。
あまりにも堂々と置いてあったので呆然としていると、何かに気がついたのか、慌てて鉄平が駆け寄ってきた。
「違う違う!これは前の彼女の物なんだ。『取りに来て』って言っているんだけど、なかなか来なくてさ…」
「前に話してた婚約者の人?」
「そうそう。3年も一緒に住んでいたから、意外に物が多くて」
「そうだったんだ。良かった〜。私以外にも、他に誰か女がいるのかと思った」
「え?いないよ!」
鉄平の笑顔に、私も胸をなでおろす。そしてこの日初めて体を重ねた私たち。これ以来、私が鉄平の家へ通うことが多くなった。
しかしそんな関係が約半年続いた頃。最近、鉄平からの連絡頻度が落ちていることに気がついた。
「ねぇ鉄平。最近、冷たくない?」
彼の家で料理を作りながら、私は尋ねてみる。
「そうかな。最近ちょっと忙しいから」
「前はもっと連絡くれたのに…。他に好きな子でもできた?」
「できてないよ。なんでそんなことを聞くの?」
「だって、気になるから…」
鉄平がモテることは知っている。だからこそ不安で、私はこうしてせっせと食事を作り、彼の胃袋をつかもうとしている。
食事を作ると喜んでくれるし、彼と一緒にする晩酌が私は好きだった。
「そうだ!来週、名古屋からお母様が来るって言ってたよね?これ良ければ…」
「なに、これ?」
「私からの手土産」
このあいだ会ったときに、「今月は母親が東京に遊びに来るから忙しい」と言っていたのを覚えていた。だから鉄平の家へ来る前に銀座へ寄り、和菓子を買っておいたのだ。
“お義母さま”対策も万全だった。
「え〜ありがとう!でもまだ会ったこともないうちのオカンに、気を使わなくてもいいのに…」
「こういうのは、大事だから。私も本当はご挨拶に伺いたかったけど、親子水入らずのほうがいいでしょ?」
「まぁそうだね。真凜って、育ちの良さが滲み出ているよね」
「そうかな。当たり前のことをしているだけだよ」
育ちの良さもしっかり伝わっているようだし、何よりも半年もの間、こうして体を重ね、デートを繰り返してきた。
中途半端な気持ちで一緒にいたわけではないし、当然のことながら、このまま結婚の話が出てくるのかと思っていた。
「鉄平、次はいつ会える?」
「そうだな〜。とりあえず、オカンが帰ったら連絡するね」
しかし2週間経っても、彼からの「会おう」という連絡は来なかった。その間に送ったLINEも、そっけない返事で終わっている。
― もしかして、お母様に交際を反対された…?
手土産の中身が、マズかったのだろうか。そして半年も一緒にいたのに、今後どうすればいいのか途方に暮れている。
▶前回:夫が抱いてくれなくなって、早2年…。「レスだけど、子供が欲しい」妻の苦痛と葛藤
▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由
▶NEXT:5月22日 日曜更新予定
彼のために頑張っていたのに…。男が女性から身を引いた理由は?