三井住友海上火災保険は5月12日、中長期的な社会変革を視野に入れ、外部知見を積極的に活用する社内外横断のプロジェクトを展開すると発表した。

同プロジェクト第1弾として、仮想空間であるメタバースが浸透した未来を見据えた「メタバースプロジェクト」を3月から始動した。

プロジェクトの一環として、同社は2018年度から米国をはじめ5つのGDH(グローバル・デジタル・ハブ)を展開してきたが、今般、6つ目となる「GDHメタ」を開設し、仮想空間も含めた体制を構築する。「GDHメタ」では、社内外のプレイヤーとの交流やメタバースを活用した保険ビジネス、新規事業の創出につなげる。

各国で展開する三井住友海上のGDH

また、同プロジェクトでは、PwCコンサルティングと共同でメタバースが社会にもたらす変化を分析し、サービス提供者やプラットフォーマー、利用者等におけるリスクの特定や損失を補償する商品・サービスを開発する。

さらに、メタバース業界団体への加盟や他業種の企業、専門家とも協議し、新たな価値観を持つ将来世代の顧客との対話の場として、実空間とメタバースを横断する新しい保険加入プロセスや顧客接点等を構想する。

今後は、同プロジェクトをMS&ADグループ内にも展開するとともに、サイバーリスクや宇宙開発等の領域についてもプロジェクトを組成し、新たな商品・サービスの開発に取り組んでいく。