内田琴子あらため内田“ことこ” ルーキーがリーダーボードで存在感(撮影:上山敬太)

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<Tポイント×ENEOS ゴルフトーナメント 初日◇18日◇鹿児島高牧CC(鹿児島県)◇6419ヤード・パー72>
昨年の6月にプロテストに合格した内田ことこが、今季3戦目で好発進を決めた。悪天候のため4時間遅れのスタートとなった初日。内田は10番からスタートし、前半をイーブンにまとめると、後半は3バーディを奪いリーダーボードを駆け上がった。最終ホールをボギーとしたものの、暫定3位タイの上々スタートを切った。
北海道出身の19歳。プロテスト合格時は内田琴子の登録名だったが、同名の選手がすでに登録されており、内田ことこに変更した。「なかなか被らない名前なので、ビックリしました。周りの方から見つけやすくなったと言われて、自分でも気にいってます」と、ひらがな表記には、問題なしのようだ。
実はこの登録名変更には、裏話がある。2019年「全米女子オープン」覇者のイ・ジョンウン6(韓国)など、特に韓国選手では、同名の場合は名前の後ろに数字を入れるケースもあるが、日本では一般的ではない。「内田琴子2も勧めてくださったんですけど、やめました。好きではなかったので(笑)」と、日本人選手初のナンバー入り名は回避した。
昨年はプロテスト合格後に推薦でレギュラーツアー4試合を戦ったが、今季はQTランキング26位で堂々の前半戦出場権を獲得した。「ルーキーで初めて出て、雰囲気だったり、どう攻めたらスコアにつながるのかつかめてきました、連戦は初めてなので、試行錯誤しながらやっています」と、本格参戦1年目でフレッシュに新ジーズンを過ごしている。
昨年はじめからは栃木県の東松苑ゴルフ倶楽部で練習を積んでいるが、そこで知り合ったのが中嶋常幸。「言ってくださることがありがたいことばかり」と目からうろこのアドバイスをもらっている。「グリーン周りの視野も広がりました」と、アプローチのバリエ―ションが増えたことは大きな収穫だ。
厳しいコンディションとなった初日、そんなアドバイスが生きた場面が13番パー5。3打目は一番奥のピンまで40ヤード、ここで9番アイアンのランニングアプローチで3メートルに寄せてバーディ。「イメージが湧いたクラブでやるようにしていて、いろんなクラブを使ってできるように」という、攻めの引き出しが増えた実感もスコアメイクに生きている。
雨の影響もあって「グリーンが軟らかかったので、ピンをデッドに狙って」と攻めの姿勢も奏功。「今年の目標は初シードと初優勝です」と言い切る19歳が、2日目以降も勢いに乗ってスコアを伸ばしにかかる。(文・高桑均)
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