惜しくも初優勝に1打及ばなかった石井理緒(撮影:佐々木啓)

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<明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント 最終日◇13日◇土佐CC(高知県)◇6228ヤード・パー72>
首位と4打差の5位タイからスタートした石井理緒が、怒涛のバーディラッシュで台風の目になった。23パットとグリーン上が冴えわたり、トータル12アンダー・2位タイフィニッシュ。優勝争いを盛り上げた。
「差は開いてたけど、(植竹)希望ちゃんも初優勝だし緊張するかなと思ってた。(西郷)真央ちゃんもいるけど、誰が落とすか分からないから、自分のできることを 1つずつやろうと思った」。こんな気持ちで最終組の1組前からコースに出ると、そこから気持ちよくスコアを伸ばしていった。前半で2つ伸ばすと、10番からは3連続バーディ。これでスコアを11アンダーにする頃には、「リーダーボードを見て、優勝ある?みたいな(笑)」と、頂点への意識も湧きあがった。
15番のパー5でもきっちり伸ばし、終盤へ。しかし、すでにトータル13アンダーでホールアウトしたサイ・ペイイン(台湾)と1打ビハインドの最終18番でバーディを奪えず、望みが絶たれた。それでも、これまでの最高位だった2021年の「ヤマハレディースオープン葛城」の7位タイを上回り、本人はスッキリとした表情。「それをとりあえず更新できたし、13アンダーまでいかれちゃったので、仕方ないかなと思います」。自分もしっかり伸ばしたうえでの敗戦なだけに、ここは勝者を称えるほかなかった。
今季はQTランク10位の資格でツアーに参戦。これでメルセデス・ランキングで11位(85ポイント)に浮上し、7月の「ニッポンハムレディスクラシック」終了後に行われる第1回リランキング突破にも大きく前進した。もちろん初のシード入りにも、大きな加点となる。
「次の大会(Tポイント×ENEOSゴルフ)は初めて行くコース。去年は出られなかったけど、そこでも精一杯やれればいいなと思います」。新潟県出身の22歳が、南国・土佐で初優勝への大きな可能性を感じさせた。鹿児島、宮崎の九州2連戦でのプレーも楽しみだ。
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