明治安田生命レディス、3位発進を決めた永井花奈【写真:Getty Images】

写真拡大

今季ツアー第2戦・明治安田生命レディス初日

 女子ゴルフの今季2戦目・明治安田生命レディス初日が11日、高知・土佐CC(6228ヤード、パー72)で行われた。ツアー1勝の永井花奈(デンソー)が5バーディー、ボギーなしの67で回って5アンダー。首位に2打差の3位と好発進した。昨年大会では稲見萌寧(Rakuten)にプレーオフで敗れて2位。その後、調子を崩して4年間守った賞金シードを失った。今大会では、1年前に果たせなかったツアー2勝目を目指す。

 最終18番パー4。永井はグリーン奥のカラーから7メートルの第3打をパターで入れた。握りしめた右手を上下させ、この日一番の笑顔を見せた。

「今日はトップスタートでしたし、頑張るしかないと思っていました。全体的にショット、パットが良かったです」

 昨年大会は稲見と3ホールのプレーオフを戦って敗れた。稲見はこれ以降に8勝を飾り、賞金女王に。一方の永井は調子を崩して賞金ランキング70位、ツアー最終予選会(QT)では41位。コーチを変えて模索が続く中で、この大会を迎えていた。

「去年は負けたのに満足していました。思えば、気持ちが弱かったですし、萌寧の方が勝ちたい気持ちが強かったんだと思います。勝てば1年間は試合に出られますし、本当はQTなんて受けたくなかったですから、後悔は多少ありました。ただ、自分が悪くなった原因を知る機会にもなったので、それは良かったと思います」

2017年以来の勝利へ「この状況で勝ちたい」

 昨年4月から予選落ちが続いた。何が原因か分からない中で、秋には前コーチとの契約を解消。シード落ちが濃厚になり、この日、キャディーバッグを担いだ青山充コーチに師事した。

「まず、『ボールを見過ぎだ。もっと顔を上げてもいい』と言われました。『えっ』と思いましたが、映像を見てみると確かにすごくボールを見ていました。あとは、スイングのテンポが速くなっていました。今は以前のようにゆったりとしたテンポで打てるように練習しています」

 ただ、上位争いから遠ざかっていることで、「初日なのに緊張している。それは乗り越えないといけない」と言った。一方で、2017年の樋口久子・三菱電機レディス以来4年5か月ぶりとなる勝利への思いも強くあるという。

「(東日本大震災が起きた)2011年3月11日、私は中学生でした。こうして今があるのは幸せだと思いますし、私の優勝を待ってくれている人もいる。初優勝した時は勢いもありましたが、今はいろいろと考えるようになりましたし、この状況で勝ちたいです。現地に来られない人にも元気を与えたいです」

 首位の西木裕紀子とは2打差。相性のいいコースで24歳の永井が復活を期す。

(THE ANSWER編集部)