ギネス記録となる1ラウンド2回のエースを達成した山路晶(撮影:村上航)

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国内女子ツアー開幕が来週に迫った。今年も「ダイキンオーキッドレディス」を皮切りに38試合が行われる。通年の出場権を持つシード選手は賞金ランキング、およびメルセデスンキング上位50位までの52人に加えて、昨季の賞金ランキング、およびメルセデスランキングの51〜55位までの5人やQTランキング38位までの主力選手100人(永久シード選手は除く)のデータをとことんチェック。今回はツアー競技の中でのホールインワンの回数(アマチュア時代を含む)を調べてみた。(日本女子プロゴルフ協会の公式ホームページ参照)
■山路晶はギネス記録の同一ラウンド2回のエース
ホールインワンといえば、アマチュアゴルファーなら一度はやってみたいこと。生涯に一度も達成できない人も少なくないだろう。そのためトーナメントではもっとも盛り上がる瞬間の一つといえる。2020年、21年と2年に渡り52試合が行われた昨シーズンは、30人によって34回のホールインワンが達成された。
一番の話題になったのは山路晶だ。20年「富士通レディス」で自身ツアー初のホールインワンを達成し、ホールインワン賞100万円を獲得した。そして21年「リゾートトラストレディス」の2日目には3番と7番で連続エース。1ラウンドで2回のホールインワンは、国内男女ツアーを通じて初の快挙だ。のちに「プロゴルフトーナメントの1ラウンドでホールインワンを達成した最多数(女性)」としてギネス世界記録に認定されている。
「2回ともいいショットでしたが、2回目はもう入ると思わなくて、もう『こわーい』と思いました」と自分でもビックリの偉業。日本女子プロゴルフ協会の算出によると、ツアーで同一ラウンド2度のホールインワンは1090年に1度という確率だった。
ちなみに、大会最終日なら各パー3ホールにホールインワン賞800万円が設定されていたが、山路は惜しくも2日目ということで獲得ならず。だが、3番ホールは特別賞として10万円、7番ホールはツアー史上初の偉業を称えて100万円と、110万円を獲得した。
■ペ・ソンウはひと振り600万円、西山ゆかりはふた振りで700万円
ホールインワンといえば夢の高額賞金。大会によって数百万円のホールインワン賞が設定されたホールもある。昨シーズンは、21年「フジサンケイクラシック」の17番で達成したペ・ソンウ(韓国)の600万円が最高額だ。次いで20年「大王製紙エリエールレディス」の16番で上田桃子が、21年「CATレディス」の17番で西山ゆかりが、それぞれ500万円。21年の「TOTOジャパンクラシック」の15番で葭葉ルミが300万円のボーナスを手にした。ちなみに西山は20年の「ニトリレディス」でもエース達成により200万円を獲得しており、1シーズンで2回の高額賞金をつかみとった。
また、21年の「ダイキンオーキッドレディス」では、1ラウンドで山戸未夢、3ラウンドで西村優菜、永峰咲希、そして最終ラウンドでソンウの4人がホールインワンを達成。ツアーの4日大会では最多記録を更新した。(3日間大会では02年大王製紙エリエールレディスの5回がある)
■現役は藤田さいきと有村智恵の5回が最多
いろいろとホールインワンは話題が尽きないが、今年の主力選手100人のうち、ホールインワン経験者は55人と半数以上もいる。最多回数は藤田さいきと有村智恵の5回。次いで、若林舞衣子、李知姫、下川めぐみ、横峯さくら、藤本麻子の4回。次いで上田桃子、鈴木愛、青木瀬令奈、笠りつ子、酒井美紀、山路晶、黄アルム(韓国)の3回。いずれもショットメーカーのベテランといった印象だ。
ラウンド数の少ない20代前半の選手は山路の3回が最高だが、稲見萌寧と渋野日向子は2回。小祝さくら、西郷真央、西村優菜、勝みなみ、原英莉花らは1回ずつ記録している。今後ますます増えるだろう。ちなみにツアー記録は塩谷育代、今堀りつらの6回である。
【ホールインワン達成回数】
5回:藤田さいき、有村智恵
4回:若林舞衣子、李知姫、下川めぐみ、横峯さくら、藤本麻子
3回:上田桃子、鈴木愛、青木瀬令奈、笠りつ子、酒井美紀、山路晶、黄アルム
2回:稲見萌寧、申ジエ、菊地絵理香、大里桃子、ぺ・ソンウ、渋野日向子、全美貞、イ・ミニョン、穴井詩、柏原明日架、アン・ソンジュ、河本結、東浩子、新垣比菜、吉本ひかる
1回:小祝さくら、西郷真央、西村優菜、勝みなみ、原英莉花、渡邉彩香、永峰咲希、堀琴音、比嘉真美子、サイ・ペイイン、ユン・チェヨン、テレサ・ルー、大山志保、イ・ナリ、イ・ボミ、林菜乃子、小野祐夢、大出瑞月、福山恵梨、福田真未、小倉彩愛、佐久間朱莉、安田祐香、岩橋里衣、葭葉ルミ、沖せいら

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