お鍋の焦げを落とす方法6選。ホーロー鍋や土鍋、鉄フライパンなどを使って実演!

なぜ鍋は焦げる?原因は?

うっかりお鍋を焦がしてしまったり、蓄積した頑固な焦げにてこずったりした経験はありませんか?鍋が焦げるのは、水分不足や酸素不足で調理している食材が炭化していたり、劣化の影響でコーティングがはげてしまったりしているのが原因です。

そこで知っておきたいのが、お鍋の正しい焦げ落とし方法。間違った方法でお鍋をダメにしてしまわないように、お鍋の焦げを落とすポイントをお伝えします。ざっくりと知っておくだけもお手入れ後の仕上がりが違いますよ。

「ホーロー鍋・耐熱ガラス鍋」の焦げ付きを落とす方法

におい移りがなく、保温性も見た目もよいホーロー鍋ですが、焦げが付くと落ちにくいですよね。画像の片手ホーロー鍋は、毎日お茶を沸かすのに使っているため、色素が付着しています。

ホーロー鍋の焦げ落としには、重曹と食器用のスポンジを使用するのがポイント。クレンザーやスチールたわし、メラミンスポンジなどは、傷が付きやすいため使ってはいけません。

これらを使うと、一時的に汚れは落ちますが、同時に傷も付くため、次からはより落ちにくい汚れが付いてしまいます。ホーロー鍋を長持ちさせるためにも使わないようにしましょう。

手順

では、焦げ付きを落としていきましょう。500mlの水に対し大さじ2杯の重曹を入れ火にかけます。水を火にかける前に重曹を入れるがポイント!沸騰した湯に入れると噴き出してしまい危険です。10分ほど沸騰させたら、そのままお湯が冷めるまで放置します。お湯がある程度冷めたらシンクに流し、鍋の水気をやわらかいスポンジか布でやさしくふき取ってください。

もし一度で落ち切らなかったら、上記の作業を繰り返しおこないましょう。すべては落ちきらなくても、かなりきれいになりますよ。

力を使わずに洗えたうえ、すっかりきれいになりました!ホーロー鍋の焦げ落としには重曹ですね。ぜひ覚えておきましょう。

「アルミ鍋」の焦げ付きを落とす方法

軽くて扱いやすいアルミ鍋。野菜をゆでたり、出汁をとったり、魚や肉を煮たりと何にでも使えるので、ひとつは持っておくと便利なお鍋ですよね。

アルミ鍋の焦げ落としに使う洗剤はクエン酸。薬局で粉末のクエン酸を購入できますが、酢やミカンで代用可能です。逆に使ってはいけない洗剤は、重曹と塩素系漂白剤。

重曹はアルミの黒ずみとなり、塩素系漂白剤はアルミを腐食させてしまうおそれがあるためです。絶対に使わないようにしましょう。

手順

酢を使った焦げ落とし方法をご紹介します。酢の量は、水1Lに対し大さじ5杯です。まずお鍋に水と酢を入れて火にかけ、沸騰したら弱火にして10分煮てください。時間が経ったら水を捨て、スポンジでこすって焦げを落とします。

頑固な焦げの場合はスチールたわしでこすってもOKです。ただしこすった跡が付きやすいので力を調整しましょう。

蓄積された黄ばみのような汚れが落ち、すっきりしました。また、煮魚を作った際に付いたにおいも消えて大満足!

合羽橋道具街の鍋専門店で聞いたところ、ミカンやリンゴの皮を使ってもきれいになるそうですよ。長年使用して変色してきた場合も、この方法できれいになります。

「ステンレス鍋」の焦げ付きを落とす方法

ステンレス鍋は重曹で焦げを落とします。スチールたわしやクレンザーを使うこともできるため、焦げ付きの加減によって使い分けてください。

焦げ付きが隠れるくらい鍋に水を張り、大さじ1~2杯の重曹を入れて火にかけ、沸騰させます。ぐつぐつと沸騰している間に焦げが浮いてきますよ。10分ほど煮て火を止め、ゆっくりと冷ますのがポイント。水を捨てたらスポンジやスチールたわしでこすり洗いしてください。

必ず水を火にかけるまえに重曹を入れましょう。沸騰した湯に入れると噴き出してしまい危険です。

手順

ステンレス鍋は丈夫で使いやすいのですが、水垢が付きやすいという面があります。とくにフタや取っ手の付け根の細かい部分が、水垢で白く曇りがちです。

水垢を落とすのにも重曹が使えます。重曹を少量の水で溶いてペースト状にし、指ややわらかい布などを使い、やさしく撫でるときれいに落ちますよ。

傷を付けない方法で洗ったおかげで、ステンレス特有のピカピカした光沢がよみがえりました。1回で落ちない場合は、無理にこすったりせず、同じ工程を繰り返しましょう。

「鉄のフライパン」の焦げ付きを落とす方法

鉄の鍋やフライパンは熱伝導がよく、料理がおいしく仕上がります。ただし、温めが不十分なまま調理すると、たちまち食材がくっついて、やっかいなことに。

画像のフライパンは、餃子の皮がフライ返しでは剥がせないほどガチガチにくっついています。この焦げを落とすのに必要なのは、たわし類です。焦げの程度に合わせて、天然素材またはスチール素材を選びましょう。

手順

鉄のフライパンに使用NGなのは台所用洗剤。よく鉄のフライパンを育てるといいますよね。フライパンを繰り返し使い、油をなじませていくことを表現しています。油を分解してしまう台所用洗剤は使わないようにしましょう。

フライパンが温かいうちに、ぬるま湯で焦げをふやかして、たわしでこすると落ちます。フライパンが冷たくなっていたら、水を張って火にかけるといいでしょう。

焦げをすっきり落としたら、火にかけて水分をしっかり飛ばしましょう。フライパンが温かいうちに油をなじませたらお手入れ完了です。

「フッ素加工(テフロン)のフライパン」の焦げ付きを落とす方法

もともと焦げ付かないための加工がされたフライパンなので、落としたいのは主に裏面の焦げ付きや汚れになります。普段はあまり気にしない部分かと思いますが、見てください、結構汚れていますよね。

こすり洗い厳禁のフッ素加工フライパンに使う洗剤は重曹です。表面の汚れ落としにも有効ですよ。

手順

フライパンよりひとまわり大きな鍋に水と重曹を入れ、火にかけます。重曹の量は、水1Lに対し重曹大さじ4~5杯ほど。必ず火にかける前に重曹を入れてくださいね。

煮立ったらフライパンを入れ、10分ほど経ったら火を止めましょう。冷めたらやわらかいスポンジで洗います。

びっくりするくらい簡単にスルスルと焦げが落ちました。力もいらないのでぜひ試してくださいね。焦げを落とせば衛生面も安心ですよ。

「土鍋」の焦げ付きを落とす方法

寒い季節に大活躍の土鍋は、やわらかく火が入ったり、保温性が高かったりするのが特徴です。最近ではご飯を炊くのに使う人が増えているようですが、なにかと焦げ付きやすいお鍋でもありますよね。

土鍋のお手入れには、スチールたわしとクレンザーの使用NGです。 2~3時間水でふやかしてから、天然素材のたわしかスポンジで洗いましょう。

手順

それでも落ちない頑固な焦げは、重曹か酢を使います。野菜類の焦げには重曹、肉・魚の焦げには酢と使い分けてください。

焦げを覆うくらいの水を入れ、重曹または酢を加えて火にかけます。しばらく沸騰させたら火を止め、冷ましてからやさしくこすり洗いをしてください。酢や重曹の量は、水1Lに対し大さじ5杯です。

軽い焦げだったので、水で溶いた重曹ペーストでやさしく洗いました。焦げと一緒ににおいも落ちてすっきり!次の鍋料理の日が待ち遠しいほど、完璧な仕上がりです。

ピカピカに磨いて気持ちよく料理しよう!

鍋の焦げを落とす方法は材質により違いますが、酢と重曹でほとんどまかなえました。あとはNG洗剤とNG道具にさえ気を付ければ、それほどむずかしくありません。焦げをきちんと落とすと気持ちよいだけでなく、料理の味もさらによくなるはずですよ!