Noh Juhan/Netflix
Noh Juhan/Netflix

毎年アカデミー賞の前哨戦として注目される、全米映画俳優組合(SAG)賞のノミネートが発表されました。昨年に引き続き新型コロナの終息が見えない中、劇場よりもストリーミング配信作品での注目作が活況を呈するノミネート状況となっています。

なかでも好調なのはやはりNetflixで、西部劇の『パワー・オブ・ザ・ドッグ』が3部門、話題になった『イカゲーム』が4部門にノミネート。さらにビッグネーム総出演のSFコメディ『ドント・ルック・アップ』、モノクロ映像が印象的な『Passing』、著名デザイナーの生涯を描いた『HALSTON/ホルストン』といった作品の数々によって、ほぼすべての部門でNetflixの名を見ることができます。

一方、Apple TV+を擁するアップルも昨年に増して健闘しており、すっかりApple TV+の代表作の座を揺るぎない者にした人情コメディ『テッド・ラッソ』が5部門、『ザ・モーニングショー』も4部門と貫禄を示す一方、まだ配信されていない『マクベス』までがノミネートされています(1月14日配信開始)。日本では配信されていない聴覚障害の親を持つ子が成功していく姿を描く映画作品『CODA』もノミネートされました。

その他、Amazonは映画作品『愛すべき夫妻の秘密』、『僕を育ててくれたテンダー・バー』が、Disney+は米Huluの作品『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』、マーベルヒーロードラマの『ロキ』および『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』でそれぞれ存在感を示しました。

『イカゲーム』はSAG賞初の非英語作品また韓国作品というところも、世界展開がしやすいストリーミング時代ならではのことかもしれません。

オミクロン株の市中感染が懸念される現状ではありますが、ワクチン接種が進んだ今年は昨年に比べれば劇場作品にも活気が戻りつつある状況。ですが、まだまだストリーミング向けの作品のほうが元気であることは間違いありません。

全米映画俳優組合賞の授賞式は2022年2月28日。もし未見のノミネート作品があれば、授賞式までに視聴しておきたいところです。

Source:Screen Actors Guild Awards