40代女性は性欲が高まる!? LiLiCoと夫婦仲相談所が大人のセックスレス問題を赤裸々に語る!
Hello Femtech
R-45からのセクシャル・エイジングケア
R-45のセックス問題、どうすべき?
したいのにできない、したくない、しても楽しくない……とGLOW世代を悩ますセックス問題。スウェーデン時代に小学2年生で性教育を受けて育った映画コメンテーターのLiLiCoさんと、妻たちからセックスの悩み相談を受けて20年の恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんが日本のGLOW世代が直面している現状について、忌憚なくお話ししてくださいました。
『GLOW』最新号を購入する!
宝島社公式通販サイト「宝島チャンネル」なら電話注文もOK! 雑誌送料は1冊200円!!
【電話注文専用TEL】0120-203-760
【受付時間】9:00〜18:00(土日祝日を除く)
40代の女性は性欲が高まり、気持ちいいセックスができるとき
左:三松真由美さん 右:LiLiCoさん編集Y(以下 Y):私のまわりでは45歳を過ぎて性欲がなくなってきたという人がいるんですけど……。
LiLiCo:それは早いのでは? 40代はすごい性欲ありましたもん。
三松:自分の性欲を感じるとか、すごいオーガズムを感じるのは40代なんですよ。「40代で二極化する女性の性欲」という記事をネットに書いたら3ヶ月連続で100万PVありました。なかなか人には言えないけど、知りたい、読みたいということなんでしょうね。同時に「40代で性欲があったらおかしいの?」と思っている女性が多いこともわかっています。
Y:食欲・睡眠欲・性欲は人間の3大欲っていいますし。「お腹すいた」「おいしいもの食べたい」とか「眠たい」とは普通に言えるけど、「セックスしたい」と言うのは、特に女性が口にするのははしたないという空気がありますからね。
LiLiCo:私はエロい映画を見た後でその気になっちゃって、ダンナさんに「うふ、私やばいかも」ってセックスしたい気持ちを伝えることありますよ。それを表現できないのはおかしいと思う。結婚していればなおさら。一生その人としかセックスしないはずなのに、そんなことも伝えられないなんて。
「夫と一生セックスするのに、自分の気持ちを伝えないなんて信じられない!」(LiLiCoさん)三松:日本人の国民性というか、奥ゆかしいのが美徳とされてるから。
LiLiCo:奥ゆかしいとか恥じらいの文化だといっても、ド派手なラブホテルがたくさんある国なのに(笑)。日本人の性に対する考え方は謎なところが多いです。電車でおじさんがエッチな漫画を読んでたり、スポーツ紙に乱れたポーズの女性の裸体が載ってたりとか。有名な風俗街があるとか。
Y:言葉にはできなくても派手なラブホには行くんですよね(笑)。
LiLiCo:言葉で伝えられないなら、たとえばぐるぐる回りながら「しよう!」ってギャグみたいな感じで伝えたっていいと思う。ちょっといたずらする感じでボディタッチしてみたり。そんな感じで誘えば、「疲れてるから」と断られたとしても傷つかないじゃない? エロティックな香水をつけたり、いつもは着ないレースのネグリジェなんかを着て、一生懸命にアピールしたのに「あ゛?」とか言われたら傷ついちゃうけど。
三松:男性が視覚や嗅覚に弱いのは明らかで、ちょっとセクシーなアイテムというのは効果はあると思います。ただし、すべての男性をその気にさせるものはないので、相手に合わせてカスタマイズすることが大事。女性が黒いレースのネグリジェならめちゃめちゃセクシーでしょ?と思っても、相手は清純な白い下着が好みだったりすると途端に萎えてしまうんです。
日頃のコミュニケーションをなおざりにするとレスが近づく
LiLiCo:私からすると、日本人はコミュケーション不足だなあと思うことがよくあります。パートナーと長年一緒にいるのに相手の好みがわからないのは謎だし、セックス中にわざわざ言葉にしなくても体のリアクションでコミュニケーションは取れると思うんです。
三松:私は常々夫婦の間に阿吽の呼吸はないと言ってるんですけど、妻たちは「夫婦だから、長年付き合ってるからわかるだろう」って言うんです。
「『長い付き合いだからわかるはず』と思い込んだら最後。ミゾは埋まりません」(三松さん)LiLiCo:いやいや。言わなくてもわかるというのはひとつもないですよ。私は夫がむっとした顔をしてたら「私になんか思ってる?」と聞きます。すると「いや。別のこと考えてた」って返ってきて「よかった」と思える。小さなことでもその場で話して解決できれば大きな問題にはならないですよね。
Y:そういうことを流しちゃう人が多いのかもしれないですね。いちいち確認するのは面倒だとか、夫の機嫌なんか構ってられないとか。
三松:セックスレスで悩んでしまうのは、相手とセックスについて話せないことがまず問題です。セックスしたいと伝えられない、相手がどう考えているかもわからないのにいきなり誘いをかけてもうまくいきませんよね。あるいは、家事も子育ても自分がほとんどやってきて、夫に対して不満だらけでリスペクトできなくて、夫とは絶対に無理という女性もいますよ。BTSとか純烈とか好きなアイドルだったらセックスしたいんだけどって。
Y:一度休止してしまった夫やパートナーとのセックスを取り戻すのは難しそうですね。もう夫とは無理だけど、子どもがいるから離婚はしないという人はまあまあいます。人生百年でまだ半分以上も人生が残っているのに、夫とできなかったら一生誰ともセックスできないのでしょうか?
三松:難しいけど関係を回復することは不可能じゃないと思います。男性側の言い分としては妻の無慈悲なひと言でもう無理!と思ってしまったり、勃起しなくなっちゃったり。妻が外見に構わなくなったり、いっつもガミガミ文句を言われていればうんざりしてしまうのはごもっとも。ふだんから相手をいたわったり、家事でも育児でもしてほしいことを素直に伝えたり、少しずつ歩み寄ることが必要です。
LiLiCo:私はきれいでいたいなあと思って、夫が帰ってくるまでメイクしているし、家でもきちんとした格好でいる。たとえ彼の帰宅時間が予定より40分遅れたとしても「おかえり〜おつかれさま〜」ってニコッと迎える(笑)。彼は外で「疲れて帰ってもおつかれさま、おかえりって言ってくれるから幸せ」って言ってるらしく、がんばり甲斐があります。本当は「40分も過ぎてるよ」と言いたいけど、そこはコミュニケーションのために割り切って(笑)。
三松:夫とは無理だけどセックスをあきらめたくないなら、最近注目されている女性のための風俗を利用してもいいと思います。しっかり運営しているところを選べば怖くないですよ。あるいは官能的な映画を見たり、小説を読んだり、じゅんっとすることを妄想したりしながらのセルフプレジャーもおすすめです。それでも十分に快感を得られます。膣も体と同じように使わないでいると枯れてきますしね。
Y:女性はセックスの時、たいてい男性のために演技してますよね。かえってセルフプレジャーのほうが気持ちいいかもしれないですね(笑)。
セックスの定義は人それぞれ ハグするだけでもいいじゃない?
Y:レスの悩みはコミュ力アップで前進できそうですが、セックスしたくないとか性欲がないというのはどうなんでしょう? 閉経したら女じゃなくなるとか、セックスできないんじゃないかと心配してる人もいるんです。
LiLiCo:閉経してもできるに決まってるじゃないですか(笑)。
三松:官能映画も小説も大好きで、欲情ばかりしています(笑)。閉経って何か問題ある?って感じです。とはいえ、40代の女性でも性欲がない人はいます。俺様セックスばかりで大事にされるセックスを知らないとか、しても気持ちよくないとか、いろいろ理由はあると思いますけど。愛情表現するためにセックスするなら、ハグするだけでもいいし、キスだけでもいい。指でちょっと触るだけでもいい。相手を異性として見る行動をすべてセックスだと捉えれば誰でもセックスを楽しめると思います。セックスの定義をふたりで作ればいいんです。
DATA 1:40代女性の46.8%が1年以上セックスをしていない1年以上レスな割合が最も多く、ほぼ半分の人が長いことご無沙汰しているんです! 次に多いのが「年に数回」で17.6%。以下順に「月2〜3日」14.9%、「月1日」10.4%、「週に1日」7.0%、「週に2〜3日」2.7%、「週4〜6日」0.6%と続く。40代女性の性欲はマックスともいわれる中で、セックスしたくてもチャンスがない女性が多いのかも。
(JEX JAPAN SEX SURVEY 2020より)
DATA 2:40代女性がセックスをする目的1位:愛情を表現するため……49.0%
2位:ふれあい(コミュニケーション)のため……48.6%
3位:性的な快楽のため……32.3%
(JEX JAPAN SEX SURVEY 2020より)
1位の「愛情を表現するため」と2位の「ふれあい(コミュニケーション)のため」は男女で大差はないものの、3位の「性的な快楽のため」では女性が32.3%なのに対して、40代男性は72.9%で男性のセックスをする目的の1位に。また、女性の24.7%は「相手に求められるから」(4位)と回答しています。
DATA 3:セックスレスの2大原因夫の拒否・夫のED
三松さんによると夫婦間でセックスレスに陥る圧倒的な原因はこのふたつ。夫に拒否されるには妻にもそれなりの原因があるし、EDの原因の7割は心因性のもので、妻の思いやりのない言葉が夫を傷つけている可能性が大きいそう。「夫に拒否された」と落ち込むだけでなく、「自分に落ち度がなかったか」と振り返る必要がありそうです。
対談したのは……
LiLiCoさん
【PROFILE】
映画コメンテーター。1970年スウェーデン生まれ、18才で来日。先進的なスウェーデンの性教育事情と、日本の性事情を比較できる稀有な存在。著書に『遅咲きも晩婚もHappyに変えて 北欧マインドの暮らし』(講談社)など。
三松真由美さん
【PROFILE】
恋人・夫婦仲相談所 所長、執筆家。男女仲に悩む女性会員1万3千人を集め、「結婚・再婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。性を通して男女関係をよくするメソッドも考案。著書に『「君とはもうできない」と言われまして』(KADOKAWA)など。
『GLOW』最新号を購入する!
宝島社公式通販サイト「宝島チャンネル」なら電話注文もOK! 雑誌送料は1冊200円!!
【電話注文専用TEL】0120-203-760
【受付時間】9:00〜18:00(土日祝日を除く)
話題の「フェムテック」とは? 生理や更年期など40代がチェックすべきことを専門家が解説
40代から挑戦! デリケートゾーンケア・脱毛・セルフプレジャーのメリットについて解説
撮影=目黒智子
取材・文=黒川ともこ
※ 画像・文章の無断転載はご遠慮ください
WEB編集=FASHION BOX