オーディオドラマ版から引き続いて主演する芦田愛菜
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 芦田愛菜が2022年3月19日にNHKで放送される土曜ドラマ「エンディングカット」(NHK総合・21時〜22時13分)で主演を務めることが明らかになった。

 本作は、2019年にはFMシアターでオーディオドラマ化され、令和元年度の文化庁芸術祭ラジオ部門大賞を受賞した同名作品のテレビドラマ化。主演を務める芦田をはじめ、両親役の佐藤隆太と広末涼子も続投する。今作からはマイコや鶴見辰吾などがキャストに名を連ねている。

 タイトルのエンディングカットとは、納棺師の技術を持つ理美容師が、遺族の声に耳を傾けながら故人の髪をカットやカラーなどヘアーセットすること。慌ただしい葬儀の作業に追われる遺族にとって、約2時間のエンディングカットは、故人との最期の別れの時間を生み出す。ドラマでは、誰もが避けては通れない大切な人の死を前に、残された家族は何ができるのかという問いに向き合おうとする人たちの姿が描かれる。(編集部・大内啓輔)

あらすじ

迫田結(芦田愛菜)は海辺の町に住む高校3年生。父の和俊(佐藤隆太)と母の七海(広末涼子)は美容師で、夫婦で小さな美容室を経営している。小さい頃から絵を描くのが好きだった結は、美大への進学を目指し街の画塾に通っている。推薦入試を間近に控えた結は、ひと夏かけて一枚の絵を描き上げたものの、画塾の講師で尊敬する那須薫(マイコ)に何か足りないと指摘される。自分に足りないものは何かと思い悩む中、結には一つ気がかりなことがあった。最近、和俊の様子がおかしい。店を七海にまかせきりで、自分は出張カットの仕事ばかりをやっているのだ。ある日、結は画塾に向かう途中、喪服を着てワンボックスカーに乗り込む和俊の姿を目撃する。不審に思った結は和俊の後を追いかける。たどり着いた先は葬儀場だった。出てきた和俊を結が問い詰めると、納棺するご遺体の髪を切る「エンディングカット」という仕事を始めたことを打ち明ける。