ウイルス検査を受けるためソウル駅に設置された臨時検査所を訪れた市民=6日、ソウル(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】韓国政府は新型コロナウイルス感染症の防疫体系を段階的に日常生活の回復を目指す方向に切り替える方策を検討中と明らかにした。 

 ただ現在の感染規模を抑制するのが優先と判断した。感染者数の抑制よりも、重症患者数のコントロールに集中する「ウィズコロナ」に対する関心が大きいものの、これを検討するには新型コロナの感染を適切なラインで抑制するのが前提という認識と受け止められる。

 政府の中央事故収拾本部の孫映レ(ソン・ヨンレ)社会戦略班長は6日、記者団に対し、ウィズコロナについて、「政府レベルで議論する際には、『段階的な日常の回復』という用語で話し合っている」と説明した。

 孫氏は「政府内ではできるだけ『ウィズコロナ』という用語を使わないようにしている」とし、「用語自体が包括的で多様な意味で使われるため正確な定義がない」と指摘した。

 また「日常生活の回復策を検討するためには少なくとも9月の間に流行規模をもう少し抑制するのが重要な前提条件」とし、「このような前提条件よりも防疫体系の転換に対する部分に焦点が当たっており、(防疫の)緊張感が低下しないか懸念している」と説明した。

 また新型コロナウイルスワクチンの接種について孫氏は、この日午後に米モデルナワクチン255万2000回分が到着する予定と説明。秋夕(中秋節、今年は9月21日)の連休前までに国民の70%に当たる約3600万人を対象に1回目の接種を終えるという目標は支障なく達成できるとの見通しを示した。