できることは前日に。朝は心に余裕を持つ【ワーキングママのモーニングルーティーン#2】
古民家カフェを運営するワーキングママ
3歳の娘さんがいる田中咲子さん。ひとめぼれした広島県三原市の築100年の古民家で、夢であったカフェ・宿泊施設の経営をおこなうワーキングマザー。カフェの準備や通販の仕込みなど、子育てと同時に何役もこなしている咲子さんのモーニングルーティーンを教えてもらいました。
AM6:15:起床・身支度
「ひとりでちゃちゃっと朝のタスクを終わらせたいので、娘を起こさないようなるべく静かに起床。ディナーの営業や翌日の仕込みなどを終えて、24時頃までに寝るようにしています。
朝起きたらすぐに身支度を開始。目元だけメイクして髪をセットするところまで、だいたい10分ほどで終わらせるようにしています。朝悩むことがないよう、着替えは前日に準備して身支度はなるべく時間短縮。
とはいえ途中で娘が起きてしまう日もあるので、そんな日は泣く泣く一緒に朝の準備をします(笑)。娘が起きてしまったら音を気にしなくていいので、この時間に掃除機などの家事もどんどん終わらせます」
AM6:30:お弁当・朝食作り
「身支度が終わったら朝ごはん・お弁当の準備を始めます。4月から娘が幼稚園に入ったのですが、実はそれ以来キャラ弁作りをしているんです。朝から海苔を切る細々とした作業をするので正直大変なんですが、娘も幼稚園で頑張っているからここはなるべく私も頑張ろうと継続中。
前日に娘とInstagramなどを見ながら“キャラ弁会議”をして、翌日に要望通りのものを作ります。イメージがちょっと違ったり、好きなおかずが入っていなかった日はクレームが来ることもあるんですが、キャラ弁にしてからしっかりお弁当を食べてくれる日が増えたような気が……。これも毎日続けられる原動力になっています」
AM7:00:娘・夫を起こして朝食
「朝の時間が順調に進んだ日は、ここで娘と夫が起床。朝ごはんはなるべく家族3人で食べるようにしています。娘の朝ごはんは基本的にお弁当で余ったおかず。
朝ごはんを食べたくないとぐずることもあるので、そんなときは娘の好きなトマトやウインナーを追加してみたり、ご飯を食べないと幼稚園で元気に遊べないよーなんて言ってみたり……。説得に時間がかかってしまうと私もイライラしてくるので、どうしてもダメそうな日はとりあえずひと口でも食べてくれればOKということにしています(笑)」
「夫と私の朝ごはんは、その日にカフェで出すランチメニューの一部。ランチは日替わりで出しているのですが、営業が始まると試食をしている暇がないので、朝食時に味やバランスの確認をするようにしています。魚や副菜などは、娘も一緒に食べて感想を聞いてみる日もありますね」
AM7:30:子どもの身支度
「幼稚園は持っていかなければいけないものが多いので、朝バタバタしないよう持ち物や当日の洋服などはすべて前日に準備するようにしています。まだ手伝いは必要ですが、最近は気づいたら自分でズボンや靴下を履いていることが多くなったので、母としてはかなり楽になりました!」
「時には体調が悪い夫の心配をしたり、朝バタバタしている私をなだめてくれることも。今までは自分のことでいっぱいだったはずの娘ですが、人を思いやる姿がみられるようになり、お姉さんになったなぁ~と実感。見落としてしまいがちですが、朝は娘の小さな成長を感じられる瞬間がたくさんあるような気がします」
AM7:45:朝ごはんの片付け・家事
「娘の身支度が終わったら、通園の時間までは自由時間。娘は夫と遊んだりyoutubeを見たりしています。最近のブームは塗り絵のよう。集中してくれるので、私はこの間に朝ごはんの片付けや残りの家事をします。
幼稚園に送ったあと、すぐに洗濯物を干せるよう洗濯機のスイッチをオン。家にいない時間もなるべく有効活用できるよう工夫しています。
時間が余れば、帰宅後スムーズに仕事ができるようにメールチェックも済ませておきます」
AM8:00:通園
「幼稚園までは結構距離があるので、車で送り迎えをしています。家族3人で出発し、私は途中から徒歩で娘と一緒に幼稚園に向かい、夫はそのままランチやディナーの買い出しに。
入園して最初の2~3週間は行きたくないとごねていましたが、今ではまったく平気に。私が先生と話していると、ママはもう帰っていいよと言われれるほどになってしまいました(笑)。ちょっぴり寂しいですが、幼稚園ライフを満喫しているようで安心です」
AM9:00:仕事開始
「帰宅後は洗濯物を干したあとに、仕事の仕込みを開始。1階がカフェ、2階が住居スペースになっているので、料理をしながら空いた時間に家事を終わらせることもあります。
意外とそこまでバタバタとしていない、私のモーニングルーティーン。必要なものを前日に準備したり、身支度をパパッと終わらせなるべく心に余裕を持つようにしています。
また娘に過信しすぎると、できなかったときにイライラしたり焦りが出てしまうので、“このくらいできればOK”“ちょっとしか食べられなかったけどまぁいいか”という気持ちを持っておくだけでも、心の負担がグッと減ると思います」
「とは言いつつ、やっぱり娘のイヤイヤ期につられて疲れてしまうこともしばしば……。仕事と子育ての両立に行き詰まってしまったときは、家の目の前の瀬戸内海沿いを歩き、自然に触れてリフレッシュしています。両親が近くに住んでいるので、困ったときは助けてもらうことも。
今は移住した三原市を盛り上げたいという新たな夢があるので、今後も息抜きしつつ仕事と育児を両立してきたいと思っています」
やらなくては!ではなくやりたい!からできるルーティーン
カフェや宿泊施設経営、娘さんのキャラ弁作りまで……とても自分にはできないと思ってしまいそうですが、田中さんのお話からはマイペースにゆったりと日々を過ごされている様子が伝わってきました。
できることは前日に終わらせたり、完璧にできなくても仕方ない!と思える余裕が、仕事と育児を上手にこなす秘訣なのかもしれません。
取材・文/神山牧子