ソウル市内の自宅を出るチョン・ギョンシム氏(中央)=22日、ソウル(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】韓国の検察がチョ国(チョ・グク)前法務部長官の妻、チョン・ギョンシム東洋大教授に対する逮捕状を請求したことを受け、裁判所は令状発付を認めるかどうかの審査を23日午前10時半に始める。ソウル中央地裁が22日、明らかにした。審査の結果は、2カ月近くに及んでいるチョ氏家族を巡る一連の捜査の行方を左右するとみられる。 

 捜査を担当してきたソウル中央地検は21日、チョン氏について、子どもの入試での不正、私募ファンドへの家族ぐるみの不透明な投資、証拠隠滅疑惑などに関し業務妨害、偽計公務執行妨害、資本市場法違反、業務上の横領などの容疑があるとして逮捕状を請求した。

 ソウル中央地裁の23日の審査ではこれらの容疑だけでなく、チョン氏の健康状態を巡る攻防も予想される。同氏が脳腫瘍と脳梗塞の診断を受けたと主張したのに対し、検察は裁判所の令状審査とその後の手続きに十分耐え得ると判断して逮捕状請求に踏み切った。検察関係者は「客観的、かつ公正な手順でチョン氏の健康状態を綿密に検証した」としながら、審査でもその結果を説明すると述べた。

 一方、チョ氏の親族が運営していた学校法人を巡る不正疑惑でも検察は背任容疑などでチョ氏の実弟に対する逮捕状を請求したが、ソウル中央地裁は今月9日に棄却している。理由の一つに本人の健康状態を挙げた。ただ、チョン氏に対する今回の審査は別の部長判事が担当する。

 逮捕状が発付された場合、検察は最長20日間の身柄拘束を経てチョン氏を起訴する見通しだ。