Amazonで「56円」と激安プライスな中華腕時計を買ってみたら案の定……:旅人目線のデジタルレポ 中山智
旅人ITライターの中山です。知人がSNSで「56円の腕時計を使っている」と話題にしているのを見かけて、いったいどんな腕時計なんだろうと興味がわき、実際に購入してみました
Amazonにて56円で販売されている腕時計

購入したのは中国メーカー「Zoiearl」のHONHXというブランドのモデル。いくつかラインアップがありますが、最低価格のモデルは56円と100円以下。ちなみにいちばん高いモデルも332円です。ただし購入時には送料380円が必要で合計436円になります。それだけでもワンコイン以下ですが、中国メーカーということでAliExpressにも同じ製品があり、そちらは送料込みで3.05ドル。日本円で約330円とトータルではさらにお安くなるので、AliExpressから購入しました。


▲AliExpressでは海外発送なのに送料込みで3.05ドル

到着した腕時計はビニールの簡易な包装。よく夜店とかでぶら下がって販売されている感じのタイプです。製品を取り出して最初に驚いたのが風防。なんとなく曇っているというか、キズがある......保護フィルムでも貼ってるのかと思いましたが、ガリガリとやっても剥がせません。どうやら風防は樹脂のようで、すでにキズが付いた状態。使っているうちに傷つくならまだしも......せめて保護フィルムを貼って出荷して欲しいところです。


▲配送されてきた56円の時計


▲フィルムが貼ってるあるわけではなく、新品の状態でこのクオリティー

機能としては時刻表示に加えて、ストップウォッチとアラームのみ。本体両サイドに2つずつのボタンが付いており、左下のボタンでモード切替が可能。ボタンを押すたびに時計▶ストップウォッチ▶アラーム▶時刻合わせ▶時計と切り替わります。時計やストップウォッチの数字の表示は大きいので、風防の品質がもう少しよければ見やすくなりうれしいところ。


▲本体両サイドに2つずつボタンがある

ストップウォッチやアラームの設定、時刻合わせには本体右側のボタンを使います。また左上のボタンを押すとバックライトが点灯し、緑がかった発色になります。風防の品質もありディスプレーの視認性はやや悪く、バックライトをつけるとよく見えるようになる感じ。


▲ストップウォッチモード


▲アラームの設定

アラームのビープ音は「ピッ」と大きめなのでよく聞こえます。発送時にアラームがセットされていたようで、配達された梱包状態でもアラーム音がよく聞こえるほど。家人から「なんか爆弾の音がする荷物が届いた!」と怪しまれたくらいです。

本体重量は実測で43グラム。腕に装着すると若干厚みを感じますが、成人男性なら問題ない大きさです。バンドは樹脂製で本体と一体になっており交換できないタイプ。ベルトループは1つだけです。


▲重さは実測で43グラム


▲機能が少ない割には厚みがある


▲バンドの小穴は9個で、ループはひとつだけ


▲バンドは一体形なので交換はできない

全体的にはさすが56円のクオリティー。こんなのタダでもいらないという声も聞こえてきそうですが、時計をよくなくすような人には良いかも。実は冒頭の知人もそうなのですが、筆者は大学時代からヨットをやっており、時計はヨットレースに不可欠なアイテムです。そして見やすいようにウェアの上から腕時計を装着することも。


▲スポーツのときは腕に直接ではなく、ウェアの上からまいて使うことも

上記の写真はスキーウェアですが、これならウェアで時計が隠れないのですぐに時間が確認できるんです。ただ、このまま腕時計をしていることを忘れてウェアを脱いでしまうと、腕時計がズリ落ちてしまい結果なくしてしまうのです。筆者もこのあいだスキー場で時計を落としてしまいました(幸いすぐに発見できましたが)。知人も何個か腕時計をなくしてしまった結果、この56円腕時計にたどり着いたとのこと。

というわけで腕時計を消耗品的に使いたい人にはちょうどいいかなという感じです。