いくら自分で体調管理に気をつけても、満員電車や職場、取引先や学校など、多くの人と接触を避けられない場面でウイルスをもらってしまうことがありますよね。日常生活ですべての菌を気にしていては仕事も勉強もできたものではありませんが、手洗いやうがい、マスクのほかに、ウイルスから自分を守る術はないのでしょうか?

 

そこで、開発されたのが「CleanseBot」。Kickstarterで1億3000万円以上を集めてキャンペーンを成功させたこのプロダクトは、出張などでよくホテルに滞在する方に向けて作られた紫外線殺菌デバイスです。

紫外線による殺菌効果はいろいろなデバイスにも応用されていますが、このデバイスが新しいのは、まるでルンバのように自動でホテルのベッドのうえを駆け回って殺菌してくれることです。

 

ベッドから落ちずに、クルクルクルと回りながら殺菌してくれる様子はなかなか頼もしくもあります。「殺菌デバイスを持ち歩くなんて、やり過ぎじゃ」と思う読者もいらっしゃるかもしれません。しかし、Digital Trendsは「殺菌ロボットを持って旅行するなんて、ちょっと極端ではないかと思うかもしれません」と述べつつ、「ホテルの部屋で最も菌が多いのは浴室やトイレの表面、電気のスイッチ、そしてベッドです」と、アメリカ微生物学会の研究などを引用しながらCleanseBotにニーズがあると論じています。確かに何時間も睡眠をするベッドの殺菌ができるのは安心ですよね。

それだけではありません。小さくて軽いCleanseBot(直径13cm、厚さ3cm、重さ220g)は、手にはめて好きな場所を殺菌するという使い方もできるんです。スーツケースやバッグのなかで収納場所を見つけるのも簡単そうですね。

そのため、ホテルをあまり使わない方でも、台所やトイレなど自宅で利用することができます。風邪の予防にも役立つかもしれませんね。

開発者によると、CleanseBotに備えられた4つのUV-Cランプが細菌を99.9%殺菌してくれるそう。空気を浮遊するウイルスの広がりも防ぐ効果があるそうです。4時間の充電で3時間の稼働時間。ロボット掃除機のように自動殺菌モードで使用する場合、30分もしくは60分と設定することができます。

そして、最近クラウドファンディングに登場するプロダクトの例にもれず、パワーバンクとしても使うことも可能(3700mAh)。スマートフォンの充電に使えますね。

 

特許申請中とのことですが、CleanseBot はBBCを始めとする多くの海外メディアで紹介されています。Kickstarterにおけるキャンペーンは終了しており、現在はIndiegogoで予約受付中です(約1万円〜・配送料別)。

 

Kickstarterには「私は自己免疫疾患を持っているので、すごく気になるプロダクト」「4月にヨーロッパ旅行に行くから、それまでに届いたらうれしいな」といったコメントが寄せられています。

外出先で自分の健康を守るテクノロジーとして脚光を浴びるCleanseBot。開発者は本製品が世界初の殺菌ロボットだと主張しています。第三者機関として中国の研究所が本製品をテストしていますが(大腸菌を99.99%殺菌したとのこと)、それ以外には実際の効果を確認する方法がないのが難点。体調管理の強い味方として日本でも活躍する日が来るのでしょうか?