水曜日に行われたチャンピオンズリーグGL最終節アヤックス・アムステルダム戦では、3-3の痛み分けに終わり首位通過を確定させたバイエルン・ミュンヘン。これにより16強での初戦はアウェイ戦から戦えることが確定しており、レオン・ゴレツカ曰く「そうそうたる顔ぶれ」が揃った対戦候補クラブを考えても、これはバイエルンにとってはプラス材料だ。ニコ・コヴァチ監督は「最終的に首位突破という目標を達成下し、勝ち点14を稼ぐこともできた。満足だよ。簡単なことではないんだ。」とコメント。

 加えて今回のアヤックス戦でもロベルト・レヴァンドフスキがゴール。今シーズンからは再び欧州の舞台でも得点嗅覚を取り戻した点取り屋は、これによりグループリーグ最多得点数を記録。さらにこの試合で得点した負傷からの復帰組、コマンとティアゴも今後の戦いに向けた好材料としてあげることができるだろう。

 だがそれでも、ハサン・サリハミジッチSDが「序盤でのチャンスをいかさないと。そこでうまくできていれば2-0、3-0とできて落ち着いて試合を展開できたんだ」と振り返っているように、決定力不足はこの試合でも露呈。さらに守備面でも致命的ミスを犯したボアテング、さらに精彩を欠いた右サイドバックのラフィーニャなど、むしろ勝ち点2を失った試合でもあった。


 加えてこの試合ではトーマス・ミュラーが、相手選手の頭部へカンフーを彷彿とさせる蹴りをみせて一発退場。試合後に「あれは決して意図的なものではなかった」と釈明し、謝罪を述べた同選手ではあるのだだが、ゴレツカが「あれはすぐに退場になるとわかった」と語るほどのハードファウルであり、少なくとも次節は欠場。出場停止期間については、これからのUEFAの判断を待つことになる。

 指揮官は「今日はサッカーファンにとっては堪らない試合ではあっただろう。6得点、2人の退場、ただアヤックスの3点目はオフサイドだとは思うし、我々はビッグチャンスがいくつもありもっと早く試合を決めなくてはならなかっただろうが。ただアヤックス相手にそういった戦いをみせた選手たちには賛辞を送りたいと思う」とコメント。

 サリハミジッチSDは「決してこの日のプレーがよかったとは思わない。我々はもっとクレバーに、もっとうまくプレーしていかなくてはならなかった。」と述べ、「ゴール前の距離が長かったし、それでは難しくなってしまう」とコメント。ボアテングも反省を口にしつつ「でも全てを悪く考えるべきではない」とも強調。しかしながら欧州の舞台ではそのわずかな差が命取りとなることもまた確かだ。

 一方でバイエルンからの関心が伝えられた相手選手のデ・リフトとデ・ヨングについては「良い選手で素晴らしいプレーを見せていたが、我々は自分たちに何が必要かを考えないと。落ち着いて分析している」と説明。今冬での前倒しでの獲得の噂が浮上したシュトゥットガルトのベンジャマン・パヴァールについては、「シュトゥットガルトは苦しいシーズンを戦っているし、その考えはないだろう」と指摘した。