by Buenosia Carol

「自動運転カーの軍隊によってピザが配達される未来」についてドミノ・ピザのCEOパトリック・ドイル氏が語るインタビューが公開されました。ドイルCEOは次の10年以内に自動運転カーによる大きなシフトが起こらなければ「驚きだ」と語っています。

Domino's Pizza CEO: Your Pizzas Will Probably Be Delivered by Autonomous Cars - TheStreet

https://www.thestreet.com/story/14439472/1/dominos-pizza-ceo-talks-about-future-of-fast-food.html

2010年にドイル氏がCEOに就任して以降、ドミノ・ピザの株価は1500%も上昇しました。ドミノ・ピザの利益増加はオペレーションの強化と、ウェブサイトやアプリなどデジタルの注文にフォーカスを当てたことにあると見られています。

アプリを起動するだけでピザが自動で注文・配達されてしまう「ゼロクリック・アプリ」をドミノ・ピザがリリース - GIGAZINE



かねてからドミノ・ピザは自動運転ロボットや自動運転カーを使った宅配サービスを計画しており、2017年にはフォードと協力して自動運転カーで行う宅配の実地テストも行っています。

フォードがドミノ・ピザと協力して自動運転カーでのピザの宅配を実地テスト - GIGAZINE



そんなドイルCEOはTheStreetの「自動運転カーの軍隊がピザを配達している様子を思い浮かべることができますか?」という質問に対して、「自動運転カーによる大きなシフトは10年以内に起こると考えているので、答えはイエスです」と答えました。さらに、「ちょうどいつそれが起こるかということまでは答えられませんが、最短で3年から5年後。10年以内に起こらなければ驚きです。だから私は変化が起こる時期がいつかを理解するために時間とリソースをかけています」と語りました。

また、自社で自動運転カーを開発するのか、それとも誰かとパートナー関係を結ぶのか?という質問に対してはフォードとの協力関係について言及し、「自分で自動運転カーを作る予定はない」と回答。

ドミノ・ピザの注文は既に60%がデジタルで行われており、電話注文が完全になくなるかどうかは不明であるものの、これからも減少し続けるとみられています。また、これまで受け取った顧客からのフィードバックから、オペレーションや配達のプロセスの迅速さは重要であるものの、もう1つ「ピザが手作りであること」も顧客にとって非常に重要であることがわかっているとのこと。ドミノ・ピザが壁を取っ払って、どのような作業を行っているのかが顧客からわかるようお店をリモデルしたのも、このためだそうです。

上記の点から考えると、自動運転カーを使って、目の前でピザを焼いて提供してくれるサービスが提供される可能性もありそうです。CES 2018でトヨタは移動、物流、物販など多目的に活用できるモビリティサービス専用次世代電気自動車「e-Palette Concept」を出典しており、そのオープニング映像に出てくる車がまさにこのイメージとなっています。

オープニング映像 - YouTube

無個性な黒いミニバスがずらり。



ラボの内装が現れ……



車の1つにラボが吸い込まれていきました。



また、別の車の横にはベッドやソファー、机が配置され……



これも吸い込まれて車に「MOBILE HOTEL」の文字が浮かびます。



例えばオンラインショッピングを行うと……



「REAL E-COMMERCE」と書かれた車がやってきます。



車の中では自分がオンラインショップで選んだ靴を試し履き可能。



靴を履いたまま扉から出ると、自動で支払いが完了します。



また、仕事で急いでいるにも関わらず、移動しなければいけない時。



e-Paletteがあれば移動中でもオフィスと同じ環境で仕事を続けることが可能になります。



今度は荷物を積み込んで……





お店を開いたり。



このムービーの中に登場するのが、ピザ釜を搭載し、その場でピザを注文してお客さんに提供できる車。自動運転カーが一般的に使われるようになった未来では、運転手不在・配達先まで移動しながら調理が行われるというドミノ・ピザの展開も十分に考えられそうです。