マーリンズからFAとなったイチロー【写真:Getty Images】

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マーリンズが契約オプション行使せず、指揮官は「イチの監督を出来て光栄」

 マーリンズは3日(日本時間4日)、イチロー外野手との2018年の契約オプションを行使しないことを発表した。フリーエージェント(FA)となり、マーリンズを含む全球団との交渉が可能になるイチローに対して、同僚は惜別のメッセージを送っている。

 イチローは2015年にマーリンズにFAで加入。4番手の外野手という立場ながら、日米通算安打数でのピート・ローズ超え、メジャー史上30人目の通算3000安打達成など、金字塔を打ち立てた。昨年はシーズン終了直後にマーリンズが契約延長オプションを行使。さらに、2018年のオプションも追加していたが、これが行使されることはなかった。

 マーリンズは、元ヤンキースのデレク・ジーター氏らがオーナーに就任。同氏は球団の最高経営責任者(CEO)としてチーム改革を進めている。すでに、主砲ジャンカルロ・スタントンに加えて、不動のリードオフマンのディー・ゴードン、そしてチームリーダーのマーティン・プラドら契約を残す中心選手のトレードに動いているとも報じられていたが、イチローについては、契約オプションを行使しないという決断を下した。

 MLB公式サイトによると、自身も去就が注目されているドン・マッティングリー監督は「イチの監督ができて光栄だった」と振り返った上で「史上最も偉大な選手のひとりだよ」と話したという。指揮官も現役時代にはヤンキースのスーパースターだったが、背番号51に敬意を表している。

ゴードンは3000安打達成の時の写真添え「また一緒にプレーしたいよ」

 また、同じ外野手として初年度のキャンプから共に時間を過ごすことの多かったクリスチャン・イエリッチ外野手は、ツイッターとインスタグラムで「レジェンドとフィールドで共に時間を過ごせたことを誇りに思います」と惜別のコメント。インスタグラムではイチローと打撃ゲージの裏で話す2ショット写真を添えている。

 さらに、ゴードンもインスタグラムでイチローへのメッセージを投稿し「また一緒にプレーしたいよ、ブラザー…。僕がクラブハウスを出るときには、こっそりと音楽の音量を下げてくれてありがとう。最高のチームメートでいてくれてありがとう…僕に君の流儀を教えてくれてありがとう…。一緒にプレーすることができて本当に嬉しいよ」と綴った。

 敵地クアーズ・フィールドでイチローが3000安打を達成した際、三塁ベースまで真っ先に駆け寄り、抱擁を交わしたのがゴードンだった。インスタグラムでは、その時の写真を添えて、レジェンドとの“別れ”を惜しんでいる。

 野球に対する真摯な姿勢、取り組み、試合への準備、そして衰えぬ技術で、マーリンズの若手にも大きな影響を与えてきたイチロー。同僚たちの中に大きな財産を残した。(Full-Count編集部)