トゥールーズ戦に勝利し、守護神マンダンダと喜びを分かち合う酒井。V字回復のマルセイユはリーグ戦で5位に浮上した。(C)Getty Images

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 マルセイユでの2シーズン目を戦う日本代表の右SB、酒井宏樹が絶好調だ。
 
 日曜日のリーグ・アン7節、本拠地ヴェロドームでのトゥールーズに先発出場すると、攻守両面で右サイドを活性化。守ってはほぼ敵の突破を許さず、攻めてはエースのフロリアン・トバンと抜群の連携を見せ、幾度となく好パス&クロスを供給し続けた。
 
 試合は2-0でマルセイユが勝利した。これで公式戦3試合連続完封。モナコ戦(3節、1-6)、レンヌ戦(4節、1-3)と最終ラインが崩壊した2試合から見事に立て直し、リーグ戦は5位に浮上してきた。酒井はレンヌ戦で36分に交代させられる謎采配などもあったが、リーグ戦7試合中6試合で先発を飾り、リュディ・ガルシア監督の厚い信頼を得ている。
 
 トゥールーズ戦のハイパフォーマンスを受け、全国高級紙の『Le Figaro』は酒井を7節のベストイレブンに選出。以下のような寸評を添えた。
 
「いまやマルセイユの絶対的な存在だ。(右SBの)専門のバックアッパーがいないなかで、高質なプレーを継続させている。右サイドはまさに彼の独壇場で、鋭く、豪快で、かつ美しい。けちなプレーはいっさいしない。同じ右サイドのフロリアン・トバンが光り輝けるのは、サカイの存在があってこそで、その事実をトゥールーズ戦で再確認させた。守備でもクリーンシートに貢献。申し分ない存在感を示した」
 
 世界一辛口と評されるマルセイユ・サポーターからの支持も厚く、熱い声援を送られる酒井。南仏の名門で確固たる地位を築きながら、ロシア・ワールドカップで飛躍すべく、急加速的に上昇曲線を描いている。