神戸、吉田体制初勝利 “古巣戦”大森弾含む2発で覇気なしのG大阪撃破《J1》

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▽9日に市立吹田サッカースタジアムで行われた明治安田生命J1リーグ第25節のガンバ大阪vsヴィッセル神戸は、アウェイの神戸が2-1で勝利した。

▽7位につけるG大阪は、7日に長谷川監督の今シーズン限りでの退任を発表。連勝を狙う今節は、東口、三浦、井手口の代表組3人が先発出場した。一方、直近5試合で1分け4敗と苦しむ神戸は11位に位置。先発には、代表帰りのキム・スンギュが名を連ねた。

▽ルヴァンカップ2試合を含めて同一カード3連戦中の両者が舞台をJリーグに変えた一戦は、序盤からG大阪ペースに。だが、バイタルエリアに差し掛かった攻撃は、最後の崩しで神戸の守備網に引っかかり、なかなかシュートチャンスに結び付かない。

▽そうした中、神戸は粘り強い守備から7分にルーカス・ポドルスキ、10分に古巣対戦となる大森がゴールチャンスを演出。徐々にG大阪ゴールに迫ると、18分には右サイドを縦に仕掛けた藤谷のクロスから渡邉のワンタッチシュートが決まり、神戸が先制する。

▽リードを許したG大阪は、失点後もボールの主導権を握るが、ペースが上がらない。39分には遠藤が右足シュートで神戸ゴールに迫るが、惜しくもクロスバーの上。その後も攻撃に圧力を強めたが、出足の鋭い守備に苦しみ、難しい戦いを強いられてしまう。

▽後半の立ち上がりからペースを上げたいG大阪。だが、次にネットを揺らしたのも神戸だった。55分、右サイドの藤谷が低いクロスを供給。これがファビオの中途半端なクリアを誘い、こぼれ球に反応した大森が右足シュートをゴール左に沈め、神戸が引き離した。

▽どこか元気のないG大阪は2失点目の直後、泉澤とファン・ウィジョを立て続けに起用。63分には、ファン・ウィジョがボックス左で相手のファウルを受けてPKのチャンスを獲得する。これを倉田が落ち着いてゴール左隅に決め切り、G大阪が1-2とした。

▽倉田の2戦連発となるシーズン8得点目で1点を返したG大阪は、残る交代枠で米倉を投入するが、守りを堅めた神戸から2点目を奪えず、2試合ぶりの黒星。逃げ切った神戸は、吉田体制発足後初白星を手にしている。