Xperia XZ Premiumの「写真が歪む問題」考察、ソニーモバイルの回答:旅人目線のデジタルレポ 中山智
旅人ITライター中山です。最近Androidスマートフォンを「Xperia XZ Premium(SO-04J |)」へと買い換えました。購入の決め手はカメラ機能。2月にバルセロナで開催されたMWC 2017で触ったときに、メモリー積層タイプの新センサーによる、「スーパースローモーション」や「先読み撮影」といった、スマートフォンで写真を楽しむというコンセプトにピッタリの機能が気に入ったからです。
ただ購入後ネット上で気になる投稿が目につくようになりました。曰く「写真がかなり歪んでいる」と。そこで購入した「Xperia XZ Premium」を使って、実際にチェックしてみました。ネット上での投稿で多いのが、長方形のものを撮影すると中央部分が短くなってしまうというもの。自分でも長方形のポスターを撮影してみたところ、たしかに糸巻き型に歪んでいるように見えます。
▲ポスターの中央部がギュッと引き締まったようにみえます
そこでもう少しわかりやすく、タイル張りの壁を撮影してみました。
▲壁から1mほど離れてタイル張りを撮影。やはり歪んでいるような......
▲Photoshopで直線を引いてみると、やはり歪みが出ています
▲こちらは同じ位置からiPhone 7 Plusで撮影した写真
▲まったく歪みがないわけではないが、Xperia XZ Premiumよりは少ない
やはり糸巻き型に歪みがでているのは確かなようです。これらの件についてソニーモバイルに確認したところ、以下のような回答をいただきました。
1、ソニーモバイルはこの件について把握しているか?
⇒はい、把握しております。
2、把握している場合は、気が付いたのはいつか? そもそもの仕様なのか?
⇒仕様となります。本製品では、高感度と広角を実現するため、小型化技術が要求されるスマートフォンカメラにおいて、1/2.3インチ大判センサーと焦点距離25mm広角レンズを採用しています。スマートフォンのように薄型化を求められる製品に大判センサー・広角レンズのカメラを搭載する際には、カメラ設計においていかに歪みとのバランスを取るかが議論となりますが、本機では、市場で実績のある弊社過去機種と同等のレベルを維持しながら高画質を両立するバランスを追及し、現在の仕様となりました。
3、歪みを把握している場合、原因はなにか? レンズ? 画像処理? 新センサー?
⇒レンズに起因している部分が大きいです。
4、アップデートで対応などの予定はあるか?
⇒現時点では明確な予定はございません。今後の対応については引き続き市場の反応を注視して参ります。
つまるところ、この歪みについてはカメラの特性あり仕様ということになります。「こんなに歪んでいるのに!」と感じるかもしれませんが、おもしろいことに今回この記事を書くにあたって、カメラマン、カメラ分野に強いライター、カメラ好きのライターなどに写真を見てもらったところ、ほとんどが「そんなに歪んでいないし、ちゃんと補正もされているのでは?」という反応でした。
つまりカメラに詳しい人からすると、レンズを使って撮影するという構造上「写真は歪むモノ」という認識が大前提にあります。逆に歪みがないほうが「違和感のある写真」と感じるようです。その一方で一般のユーザーからすると、「まっすぐなモノは、見たまままっすぐ撮れなければおかしい」という考えが主流だと思います。
▲風景などを撮ったときはあまり気になりません
そのためスマートフォンのカメラでは、歪みを補正するかどうかはメーカーの味付けとなります。ソニーモバイルが回答している「カメラ設計においていかに歪みとのバランスを取るかが議論となりますが、本機では、市場で実績のある弊社過去機種と同等のレベルを維持しながら高画質を両立するバランスを追及し、現在の仕様となりました」部分がまさにそれ。レンズ特性などを考慮した味付けがされているというわけです。
▲モードによって歪みを調整できる機能があってもいいのでは?
個人的には、「プレミアムおまかせオート」ではもうちょっと歪みをとる補正をして、「マニュアル」モードに「歪み補正オフ」のような機能があれば、カメラ好きにも一般ユーザーにも受け入れらるのではと思います。Cyber-shotチームの協力を得てカメラ機能に注力しているなら、そこまで高い要望にも応えて欲しいとXperiaには期待しています。
▲ポスターの中央部がギュッと引き締まったようにみえます
そこでもう少しわかりやすく、タイル張りの壁を撮影してみました。
▲壁から1mほど離れてタイル張りを撮影。やはり歪んでいるような......
▲Photoshopで直線を引いてみると、やはり歪みが出ています
▲こちらは同じ位置からiPhone 7 Plusで撮影した写真
▲まったく歪みがないわけではないが、Xperia XZ Premiumよりは少ない
やはり糸巻き型に歪みがでているのは確かなようです。これらの件についてソニーモバイルに確認したところ、以下のような回答をいただきました。
1、ソニーモバイルはこの件について把握しているか?
⇒はい、把握しております。
2、把握している場合は、気が付いたのはいつか? そもそもの仕様なのか?
⇒仕様となります。本製品では、高感度と広角を実現するため、小型化技術が要求されるスマートフォンカメラにおいて、1/2.3インチ大判センサーと焦点距離25mm広角レンズを採用しています。スマートフォンのように薄型化を求められる製品に大判センサー・広角レンズのカメラを搭載する際には、カメラ設計においていかに歪みとのバランスを取るかが議論となりますが、本機では、市場で実績のある弊社過去機種と同等のレベルを維持しながら高画質を両立するバランスを追及し、現在の仕様となりました。
3、歪みを把握している場合、原因はなにか? レンズ? 画像処理? 新センサー?
⇒レンズに起因している部分が大きいです。
4、アップデートで対応などの予定はあるか?
⇒現時点では明確な予定はございません。今後の対応については引き続き市場の反応を注視して参ります。
つまるところ、この歪みについてはカメラの特性あり仕様ということになります。「こんなに歪んでいるのに!」と感じるかもしれませんが、おもしろいことに今回この記事を書くにあたって、カメラマン、カメラ分野に強いライター、カメラ好きのライターなどに写真を見てもらったところ、ほとんどが「そんなに歪んでいないし、ちゃんと補正もされているのでは?」という反応でした。
つまりカメラに詳しい人からすると、レンズを使って撮影するという構造上「写真は歪むモノ」という認識が大前提にあります。逆に歪みがないほうが「違和感のある写真」と感じるようです。その一方で一般のユーザーからすると、「まっすぐなモノは、見たまままっすぐ撮れなければおかしい」という考えが主流だと思います。
▲風景などを撮ったときはあまり気になりません
そのためスマートフォンのカメラでは、歪みを補正するかどうかはメーカーの味付けとなります。ソニーモバイルが回答している「カメラ設計においていかに歪みとのバランスを取るかが議論となりますが、本機では、市場で実績のある弊社過去機種と同等のレベルを維持しながら高画質を両立するバランスを追及し、現在の仕様となりました」部分がまさにそれ。レンズ特性などを考慮した味付けがされているというわけです。
▲モードによって歪みを調整できる機能があってもいいのでは?
個人的には、「プレミアムおまかせオート」ではもうちょっと歪みをとる補正をして、「マニュアル」モードに「歪み補正オフ」のような機能があれば、カメラ好きにも一般ユーザーにも受け入れらるのではと思います。Cyber-shotチームの協力を得てカメラ機能に注力しているなら、そこまで高い要望にも応えて欲しいとXperiaには期待しています。