王者鹿島が金崎のゴールを守り切り暫定首位に浮上! リーグ最多得点の浦和は痛恨2連敗

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昨季CS決勝の再戦、鹿島が手堅く勝利

 Jリーグの頂上決戦は、鹿島アントラーズが勝利を収めて暫定首位に立った。

 4日のJリーグ第10節で、リーグ首位の浦和レッズと勝ち点1差で追う3位鹿島が対戦。昨季のチャンピオンシップ決勝の再戦となったカードは、チケット完売で5万7447人が詰めかけた埼玉スタジアムで行われ、鹿島が前半24分にFW金崎夢生が決めた決勝ゴールで1-0の勝利を収めた。

 浦和はDF遠藤航とMF柏木陽介が負傷欠場。DF那須大亮とMF青木拓矢が起用された。前日練習でMF駒井善成のトップ下をテストしたが、スタメンの前線は1トップにFWラファエル・シルバ、2シャドーにFW興梠慎三とFW武藤雄樹が並んだ。一方の鹿島は伝統の4-4-2システムで、ダブルボランチはMFレオ・シルバとMF小笠原満男が組んだ。

 互いに出方をうかがうような立ち上がりだったが、少しずつゲームが動き始めた前半の途中に鹿島がスコアを動かす。前半24分、右サイドのスローインの場面で、それまで興梠のマークで守備に追われていた小笠原がスルスルと攻撃参加すると、中央の金崎へパス。反転して浦和DF森脇良太を振り切った金崎がそのまま左足を振り抜くと、シュートはブロックに入った浦和守備陣に当たってコースが変わり、GK西川周作の逆を突いてゴールに吸い込まれた。

 浦和は攻撃の最終局面でマークを外し切れずに、流れの中で決定機と言えるシーンは作り出せず。同33分に武藤のFKをゴール前で青木が頭で合わせたチャンスは、シュートが枠を外れた。一方の鹿島もビッグチャンスは得点シーンくらいだったが、そのワンチャンスをモノにし、1点をリードして前半を折り返した。

浦和攻撃陣は2試合続けて沈黙

 後半に入って立ち上がりの6分、浦和は右サイドをショートパスで打開すると武藤のワンタッチパスからR・シルバが抜け出してシュートを放つも枠外に外れた。流れのなかでのチャンスで勢いづくかに思われたが、その後は後方からのビルドアップでスピードアップすることができず、閉塞感のある展開になった。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督は同16分に青木に代えて駒井をボランチに投入し、打開を図った。

 しかし直後の同20分には、鹿島FWペドロ・ジュニオールのラストパスで金崎が一気に抜け出し、西川と1対1になる決定機を迎えた。しかし、金崎のシュートはゴールポストに当たって外れ、スコアは動かなかった。

 なかなか打開できない浦和は、同26分には最終ラインから那須が持ち上がってミドルシュートを放ったが、これは鹿島GKクォン・スンテが難なくセーブ。同30分には攻撃参加したDF槙野智章がカーブをかけたミドルで狙ったが、ゴールポストに当たって枠外に飛んだ。

 浦和は最後まで鹿島ゴールをこじ開けることができず、リーグ最多得点の攻撃陣は沈黙。前節の大宮アルディージャ戦に続く0-1での敗戦で2連敗となり、首位の座を明け渡した。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文&写真 text by Football ZONE web