中西哲生と高橋万里恵がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「クロノス」。

4月3日(月)放送の「SUZUKI BREAKFAST NEWS」のコーナーではジャーナリストの仲野博文さんに、フランス大統領選において存在感を増しているエマニュエル・マクロン氏について話を伺いました。



イギリスが離脱を決めたEUで今後ドイツと並んで中核となるフランスでは、4月23日に大統領選挙が行われます。

先日のオランダ大統領選でも極右政党(自由党)の台頭が注目され、フランスでも同じく極右の国民戦線の女性党首ルペン氏が話題を集めていました。しかし、ここにきて急激に躍進している人物がいます。それがエマニュエル・マクロン氏です。

仲野さんも「マクロンという言葉を覚えておいてほしい」と注目する彼は現在39歳。

過去には投資銀行に勤務し、当時いくつもの有名企業の合併などを手掛けた財界では知る人ぞ知る存在でしたが、2012年からは現職のオランド大統領の側近として経済・産業・デジタル大臣を担当。

少し前までは大統領選に出ても通らないだろうと言われていたものの、最新の世論調査ではマクロン氏とルペン氏がそれぞれ25%近くの支持率を獲得。目下このふたりの争いになるのではと言われています。

しかも、フランスの大統領選挙は最後は決戦投票に持ち込まれるため、両者が勝ち上がった場合、決戦投票では反ルペン票がマクロン氏に流れるのではないかと見られているのも興味深いところです。

もしもマクロン氏が大統領となった際には、フランスが共和国になってから最も若い、30代での大統領誕生ということで、フランス国内でも大きな話題となっています。

では、なぜマクロン氏がここにきて急浮上したのか。

その理由のひとつとしては彼が代表をつとめる“前進”という名の政治グループの政策が、これまであったような右も左も関係ない、しがらみのない政治をしていこうというスローガンにあると仲野さんは言います。

しかも、この“前進”なる言葉はフランス国歌の中でも使われており、フランス人の誰もが知っているというのもポイント。

このネーミングで仲野さんが思い出すのは、20年以上前にイタリアで成果を挙げたベルルスコーニ氏。彼もまた日本語で“頑張れ”を意味する“フォルツァ・イタリア”という政党を立ち上げ活躍しました。そのときと同じように「シンプルな名前が有権者にすっと入ってきている印象があります」と話します。

また、政策に関しても国民戦線のルペン氏とは正反対で、特にEUで問題になっている宗教、イスラム教との軋轢に関しても柔軟に対応すると公言。

さらには、フランスで社会問題になっている国内経済の停滞についても、固定資産税の廃止や税率の見直しなどで国内消費を活性化させ、フランスへの投資を増やそうとする考えが支持を集めているようです。

エマニュエル・マクロン氏の名は初耳だった中西は、彼の存在感に驚いているようでしたが、極右政党の台頭で分裂の危機に瀕していたEUもこの動きを見る限りでは避けられそう、と自身の意見を示し締めくくりました。

【番組概要】

番組名:「クロノス」

放送日時:毎週月〜金曜6:00〜9:00

パーソナリティ:中西哲生(月〜木)、速水健朗(金)、高橋万里恵

番組Webサイト:http://www.jfn.co.jp/ch/



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