「AnimeJapan 2017」マシュ・キリエライトとVRで刺激が強すぎる7分間

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日本アニメ誕生100周年の今年、過去最大の規模で開催された世界有数のアニメイベント「AnimeJapan 2017」(3月25日&26日・国際展示場)。
メインエリアにある157の出展ブースの中で、最も広いスペースを有していたのがスマートフォン向けRPG「Fate/Grand Order」(FGO)のブースだ。


2004年発売のPCゲーム「Fate/stay night」を起源とする「Fate」シリーズの一つで、現在ダウンロード数800万を突破。3月29日にはアニメ化企画第1弾「Fate/Grand Order -First Order-」のBlu-ray&DVDも発売されるなど、ますます注目を集め、さらにユーザーを増やし続けている。
その「Fate/Grand Order」ブースの目玉企画がPlayStation VR用ソフト「Fate/Grand Order VR feat.マシュ・キリエライト」の先行体験会。


「Fate/Grand Order VR feat.マシュ・キリエライト」は、メインヒロインでプレーヤーのパートナーでもあるマシュ・キリエライトとVRで一緒に過ごせる夢のゲーム。
VR初心者で推しキャラもマシュというFGOユーザーの筆者にとっては、刺激が強すぎる約7分間の体験だった。

女性スタッフに手伝われつつゴーグル型のPS VRを装着し、ソフトを起動するとレイシフト(タイムトラベル&空間転移的なもの)開始。本当に地面も天井も見えない亜空間を移動すると、「FGO」の設定画面として慣れ親しんだ「マイルーム」に自分がいた。
右側から「先輩」と声が聴こえ、首を向けると、入口に私服姿のマシュが。
いつもスマートフォンの中では正面か横ばかり向いているマシュが歩き、近づいてくる。
お気に入りキャラとの距離がリアルに近づく感覚に「おお」と声が洩れた。


その後の展開は、さすが「Fate/stay night」に連なる作品と言いたくなるほどの大サービスぶり。
プレーヤーとマシュの所属する組織「カルデア」の技術局特別名誉顧問レオナルド・ダ・ヴィンチ(ルックスはモナ・リザ)が登場。新しく作ったという訓練施設でのマシュのトレーニングを見守ることになるのだが、真面目で少し天然気質なマシュは、なぜかマイルームの半透明な衝立の向こうで、トレーニング用の衣装へと着替え始める。
「FGO」の画面では描かれてない手前の位置には、こんな半透明の衝立があったのか……。さすがです、先輩。
すると、衝立にかけてあったバスタオルが落ち、パーカーやシャツを脱ぐ艶めかしい動きがシルエットに。
気づいたマシュは慌てて衝立を倒して……。


胸元とお腹が大胆にカットされた衣装に着替えたマシュと一緒に訓練場へ移動。
3種類のトレーニングから敏捷性をアップする「Quick」を選択すると、遊園地の雲梯やジャングルジムを変形させたような器具が出現。
走ったり、四つんばいになったりしながら運動するマシュを下から見上げつつ、右手で持ったコントローラーを振って応援する。


右手はVR空間ではメガホンを持っており(甲には令呪が!)、振る度に大量のハートが発生。露出度高め&身体に密着した衣装で運動しているマシュを大胆なアングルから見つめ、口角が上がりっぱなしの筆者の心をVR化しているようだった。
そんな筆者に対して、完全に信頼しきった口調で語りかけつつ、無防備な動きで訓練を続けるマシュ(CV:高橋李依)。
少しだけ心が痛む。

最後は、訓練結果を確認しようと攻守兼用装備の盾を振り回すマシュに、空中から誤爆されるというゼロ距離遭遇のサービス付き。

配信開始日はまだ発表されていないが、その日までにはどんな手を使っても、いまだ入手困難なPS VRを手に入れるつもりだ。
あらゆる願いをかなえるという聖杯が欲しい。

「サクラクエスト」のステージは「まかんこうさつほう」?


また、今年の「AnimeJapan」も例年同様にステージイベントが充実。
注目の新作のステージをレポートしていこう。

4月5日放送スタートの「サクラクエスト」は、大ヒット作『花咲くいろは』『SHIROBAKO』に続く、実力派アニメスタジオP.A.WORKSの「お仕事シリーズ第3弾」
就職試験で32社全滅だった短大2年生の小春由乃は、廃れてしまった田舎町「間野山市」を再興するための「国王(観光大使)」に就任。間野山市観光協会で働く4人の女子と一緒に奮闘していく。
3月25日に開催された「間野山観光協会作戦報告臨時会議」、略して「まかんこうさつほう」には、メインキャストの5人が全員出演。


すでに5人でのニコ生やイベントが行なわれ、第3話までの先行上映会も開催されるなどアフレコも順調。5人の仲の良さが印象的で、初の主役を務める新人声優の七瀬彩夏もリラックスして楽しんでいる様子だった。
仕事や働くことの大変さもコミカルに見せつつ、ポジティブな労働意欲を与えてくれるP.A.WORKSの「お仕事シリーズ」。最新作も、これから社会人になる学生や、仕事に疲れた社会人にオススメの作品になりそう。

ちなみに、演じるキャラクターがキャストと重なる部分があるという話題の中、役者になる夢を諦めて東京から故郷の間野山に戻ってきた緑川真希役の安済知佳は、「自分のifを見てるみたい。私もあの作品が決まってなかったら帰ってただろうな」と発言。デビュー作から応援してきた身としては「ありがとう、あの作品」。

人気声優たちが壇上で「エロマンガ」「エロマンガ」と連呼


3月26日には、4月8日放送スタートの「エロマンガ先生」のステージが開催。
原作は、大ヒット作「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」と同じ、伏見つかさ&かんざきひろのコンビによるライトノベル。
現役高校生ライトノベル作家の和泉マサムネと、人気イラストレーター「エロマンガ先生」こと美少女中学生の和泉紗霧の兄妹を中心とした「業界ドタバタコメディ」だ。

イベントには、紗霧役の藤田 茜、マサムネ役の松岡禎丞だけでなく、高橋未奈美(山田エルフ役)、大西沙織(千寿ムラマサ役)、木戸衣吹(神野めぐみ役)、石川由依(高砂智恵役)とメインキャラクターのキャストが揃い踏み。
さらに、ED主題歌を担当する声優ユニットTrySailも登場。新曲「adrenaline!!!」を初披露した。
可愛い人気女性声優たちがタイトルでありキャラクター名でもある「エロマンガ先生」というワードを連呼する光景をシュールに感じたのは最初だけ。
MC担当の松岡と、クールに突っ込む藤田を中心とした息の合った掛け合いに、すぐ引き込まれていった。


すでに公開されているPVの映像からも分かるとおり、「俺の妹」と同じA-1 Pictures制作の映像はハイクオリティ。
原作は第8巻まで発売中で物語は佳境の予感も漂っているが、ある意味衝撃的だったクライマックスをアニメでもしっかりと描ききった「俺の妹」と同じく、アニメでも完結まで見届けたい。

「プリパラ」ファンも安心の新シリーズに?


2014年7月に放送がスタートし、3月28日放送の第140話で最終回を迎える「プリパラ」は、4月から新シリーズ「アイドルタイムプリパラ」に。
3月26日には、エイベックスブースでトーク&ミニライブイベントが開催された。

「プリパラ」でもメインキャストを務めた声優アイドルユニット「i☆Ris」の6人(山北早紀、芹澤優、茜屋日海夏、若井友希、久保田未夢、澁谷梓希)は、ブルーステージでのライブイベントに続いて登場。
新主人公の夢川ゆいを演じる伊達朱里紗も加えた7人で、ゲームを交えつつ、新シリーズについて語った。

「アイドルタイムプリパラ」は、夢川ゆいと、「プリパラ」の主人公・真中らぁら(CV:茜屋日海夏)のダブル主人公制。この情報が公開されて以降、筆者をはじめとした「プリパラ」ファンが気になってきたのは、他の「プリパラ」メインキャラクターたちの新作での活躍ぶり。
1月には、山北、芹澤、若井、久保田、澁谷の演じるキャラクターの新衣装ビジュアルが発表。一応、安心はしていたのだが、この日のトークの中でもいろいろな形で登場することが語られた。新シリーズは4月4日から。


新キャラクターたちの活躍はもちろん、「プリパラ」ではライバルユニット「SoLaMi?SMILE」に負けて、神アイドルになれなかった「DressingPafe」の東堂シオン、ドロシー・ウェスト、レオナ・ウェストがリベンジを果たす姿にも期待。
ドロシー役の澁谷が「絶対に神アイドルになる!」と力強く語る姿は頼もしかった。

その他にも、「AnimeJapan2017」では、今週から続々と始まる春クール作品の情報が多数公開。
録画機器の残量確保とタイマー予約の切り替えも忘れずに。
(丸本大輔)