昨季5位と躍進の大宮、渋谷洋樹監督が意気込む「ハードルが高くなったのは当たり前」《Jリーグキックオフカンファレンス》

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▽2017 Jリーグキックオフカンファレンスが13日に東京都内で開催。J1、J2、J3所属の全クラブから監督、選手が出席した。

▽大宮アルディージャの指揮官として4シーズン目を迎える渋谷洋樹監督が取材に応対。キャンプでのチームの仕上がりや開幕戦の相手である川崎フロンターレ、補強について語ってくれた。

◆渋谷洋樹監督(大宮アルディージャ)

──現在のチームの仕上がり状態は

「チームとして前線に新加入選手が多く入ったので、チームと合わせる作業をしていました。練習試合もメンバーを大きく入れ替えながら、チームとしてのイメージをある程度持たせました。ザスパクサツ群馬戦で5試合戦って、ある程度イメージが付いているのでどの選手を当てはめるということをやっていきたいです。特に攻撃の部分ではある程度イメージが付いています。まだまだすり合わせなくてはいけない部分があります。守備の部分はまだ1回、2回しか練習できていないので、そこは詰めていかなければと思います」

──ディフェンスラインは変わらないですが守備面はやり直すイメージでしょうか

「前線の選手が変わっているので、大きく変わってくることになります。練習試合で改めてすごく感じました。特に選手個々のスピードがあるので、みんなで把握してやらなければなと思います。そこを意識していきたいです」

──前線の選手が入れ替わったことで、これまでよりも連携がかなりチームとして重要になると思いますが

「その通りですね。J2からJ1に上がるときに大きく変わっていません。ただ、開幕は3人メンバーを変えていました。今年も少し変わると思います。スタートダッシュという点では開幕戦は凄く大事ですし、120%ぐらいの力でやらなければいけないと思います。チームとしては右肩上がりの成長をしなくてはいけないので、意識していきたいです」

──リーグ戦で1勝1敗、天皇杯準決勝で敗れた川崎フロンターレが開幕戦の相手です。家長昭博選手も移籍しましたが、川崎Fのイメージは

「フロンターレさんはボールを相手に奪われないで、なかなかはめられない攻撃を、守備がはまらない攻撃をしてきます。そこには良い守備というのが絶対に必要です。逆に我々がボールを持った時に、はまらないような攻撃をして、チャンスをしっかり決め切るというのが重要です。回数は多いかはわかりません。やはり良い守備が重要ですし、下がっていたら全然取れないので、前線からの守備が重要になりたいと思います」

──昨シーズンはオプションをというお話がありました。キャンプ中にも3バック気味に形を変えるなどしていましたが

「攻撃の時ですね。あれは、ハメらないようにするためです。オプションは本当はやりたかったんです。2つぐらいあったんですが、新加入選手が居て、まずは我々がやってきた[4-4-2]を落とし込む作業が先でした。またやらずに終わってしまう気もします」

──サイドというのは今年も攻撃時のポイントになるのかなと感じていますが

「そうですね。ポイント作りをどこにするかが重要になってきます。ポイントはチームとしてある程度ありますが、突破の部分でのポイントをもう少し意識、イメージを合わせなくてはいけません。その前段階での合わせ、突破の前のところでのポイント作りをしなくてはいけないですね」

──補強に関してはチームとして昨シーズン補いたかったところを補強したようなイメージがありますが

「選手層というところでは、昨シーズンは横谷が途中からボランチに入りました。途中から大山も勝利に貢献するプレーをしてくれたので、明らかにプラスになっていますが、より強くというところでは、そのポジションですぐに代わりになれる選手が置かなくてはいけないなと思います。私がイメージしているサッカーができるように、茨田を補強しました」

「前線では大前が入りましたし、FKも蹴れます。そこは特別なプラスになると思います。あとはフィニッシャーですね。得点数を増やさなくてはいけません。アキ(家長昭博)も上手いですが、フィニッシャーではないのでね。ムルジャがもしこけた時は同じぐらい点を取れる選手。ネイツも得点を取れるかもしれませんが、点を取るというイメージよりは、どちらかというとチャンスメーカーかなと思います。そういった点では、大前は得点を取れる選手だと思っています」

──昨シーズンはクラブ史上最高成績を残されました。ファン・サポーターの期待は大きいと思いますが

「その期待は大きいですし、ハードルが高くなったのは当たり前だと思います。それに向かっていく力をとにかく出したいです。ただ現状は去年1年間だけなので、我々の歴史からしたら、1年やっただけで満足してはいけないなと。湘南ベルマーレさんが8位になって、翌年降格したということもあります。昨シーズン良かったということは忘れて、目の前の対戦相手に準備して1試合1試合やらなくてはいけないなと思います」