社長が数字を押さえるべき「2つの理由」

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「数字は大事」といわれますが、なぜ大事なのかを考えたことはありますか?

社長(経営者)にとって、数字を押さえておくべき理由は2つあります。

経理のプロフェッショナルであり、最新刊『スピード経理で会社が儲かる』の著者、前田氏がその詳細を語ります。

社長、数字の「なぜ」に答えられますか?

 社長が数字を押さえておくべき理由。皆さん、何だと思いますか?その理由は次の2つです。

 (1)赤字にしないため
 (2)外部の第三者から聞かれるため

 赤字にしないため、というのは言わずもがなでしょう。

 問題は2つ目の外部から尋ねられるという点。これは、銀行や投資家から「なぜ」を繰り返し質問されるからです。

 黒字の原因は何だと聞かれたら、経営者なら想像して答えられるでしょう。また、黒字の要因は1つではなく、いくつもある可能性があります。尋ねる側も、ある程度の理由が把握できればそれほど深追いはしません。

 しかし、赤字の場合は別です。確実に「数字が下がった客観的な理由」があるからです。

 人件費が増えた、競合他社に顧客が流れた、クレームが増えたetc。

 さまざまな理由が必ずあります。

 それを外部の人が質問をして、経営者が答えられない場合、外部の立場からすれば、「経営者が会社を正確に統括しきれていない」「こんな調子では黒字に立て直すのは無理ではないか」という印象を抱きます。

 そのように思われないように、経営者は悪い数字の原因は何であったのか、それは改善の余地があるのか、あるとしたらどうすればよくなるのかを具体的に知っておくべきなのです。