日本政府観光局(JNTO)によれば、2016年1−10月に日本を訪れた中国人客数は前年同期比28.7%増の551万2700人に達した。16年の訪日外国人観光客がすでに2000万人の大台を突破したのは、日本を訪れる中国人旅行客が増加し続けていることも大きな要因の1つだと言えよう。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本政府観光局(JNTO)によれば、2016年1-10月に日本を訪れた中国人客数は前年同期比28.7%増の551万2700人に達した。16年の訪日外国人観光客がすでに2000万人の大台を突破したのは、日本を訪れる中国人旅行客が増加し続けていることも大きな要因の1つだと言えよう。

 中国人が日本を訪れるには査証(ビザ)の取得が必要であり、日本政府は徐々に中国人向けのビザ発給要件を緩和しているものの、今なおビザの取得には経済力など複数の条件をクリアする必要がある。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、「日本を観光したいだけなのに、なぜ経済面の条件があるのか」と疑問を投げかける記事を掲載。これに対し、多くの中国人ネットユーザーがコメントを寄せている。

 記事は、日本旅行を検討しているという中国人の見解として「日本は観光ビザを取得するためには年収10万元-30万元(約160-480万円)という条件をクリアする必要があるらしい」と伝えつつ、日本を訪れる多くの中国人旅行客の年収は「本当にこんなに高いのか」と疑問を投げかけている。

 これに対し、ネットユーザーからは「日本は移民を受け入れている国ではないうえ、不法滞在者の増加防止のためにビザ発給に条件を課している」、「年収の高い人は不法滞在しないからだ」といった意見が寄せられた。また、「収入のない人まで観光で受け入れたら、日本は不法滞在者ばかりになるからではないか」という意見もあったほか、「今は年収10万元あればビザは取得できるが、10万元未満でも一定額の保証金を支払えばすぐにビザが取得できる」といったコメントもあった。

 中国には「上に政策あれば、下に対策あり」という言葉があるが、この言葉を引用し、「日本が条件を課すなら、中国には対策がある」と伝え、ビザ発給要件をくぐり抜けるための「対策」もあると、日本人としては不安になるコメントも見られた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)