日本統治時代建設の建物、修復工事始まる  観光拠点化に期待/台湾

写真拡大 (全2枚)

(台北 11日 中央社)彰化県彰化市内に残る日本統治時代に建設され、飲食店、病院として使用されていた建物で11日、修復工事が始まった。市では一部を観光案内所として再活用する計画で、周辺観光の拠点にしたい考え。

日本統治時代には飲食店が入居。台湾文学の父といわれる作家の頼和や台湾人初の医学博士、杜聡明などが利用したとされる。戦後の1971年からは彰化鉄道医院などに使われたが、近年は借り手がつかず、荒廃が進んでいた。

一時は取り壊して駐車場を建設する計画が持ち上がったものの、地元の専門家などが保存運動に尽力。県の古跡に登録されたほか、文化部(文化省)から補助金を受けるなどし、修復が決まった。

修復にかかる費用は4800万台湾元(約1億5700万円)。完成後は県の文化局が管理をし、権利者に貸し出すとしている。

(呉哲豪/編集:齊藤啓介)