画像はイメージ 画像出典:George Lu / Swallow (from Flickr, CC BY 2.0)

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「ハエのサナギが1000匹以上登場する話」と聞いてどんな話を思い浮かべるだろうか。きっと恐ろしいホラー風の光景を思い浮かべる人が多いことだろう。しかし、Twitterで話題になっているこの話は、実はアツい感動のストーリーだった。

ツバメの雛が巣から落下


「まじめな話なんですが拡散希望もいうわけでもないんだけど、Twitterの可能性にかけてみたいことがあります」という言葉から始まった「@DQ_Ury8」さんによる連続ツイート。「大阪にある製薬会社で かれこれ20年ほど前に蠅のさなぎを1000匹買いました。いえ、正確には買うつもりでした」と、なにやら気になる文言が続く。

その後の投稿によると、投稿者の実家の玄関にツバメが巣をつくり、家族はフンで汚れた床を掃除しながらも子育てを見守っていたそうだ。しかし、実家の猫が1匹の親を殺してしまいツバメは片親になってしまう。投稿者が調べたところ、片親でも子育てはできるようだったが、雨の中で親ツバメが餌を取りに行けない日もあるなど子育てに苦戦しはじめる。

そんな中、ついに悲劇が起こる。「なんと一羽の雛が落下。拾って戻しても戻しても落下」してしまったのだ。このままでは骨折してしまう恐れもあるため、投稿者は巣の近くに藁のカゴを置いて自分で育てることに。

しかし、ツバメとは違ってやはり人間。餌になる虫を捕まえることに苦戦し、殺虫剤の効果検証のためにハエを育てているらしい製薬会社にハエを買い取らせてくれないか交渉することに。すると、1匹10円クール便でさなぎを送ってくれることになった。1000匹注文し、請求書は後日ということになり翌日にはさなぎが到着したという。

1000匹のさなぎのおかげで見事に雛も育ち、親と共に旅立っていったときにはすでに一カ月が経過。請求書が届かないことに気が付いた投稿者が製薬会社に問い合わせたところ、「電話にでた方ははっはっはと爽やかに笑い、お金もらうつもりなんてはじめからないですよ」「雛は無事に巣立ちましたか? と聞かれ、はいとひとこと答えるだけなのに泣けて泣けて、また爽やかに笑われてしまいました」と製薬会社は対応をしてくれたそうだ。

Twitterユーザーも感動し、調査に協力


今となっては製薬会社の名前も忘れてしまい、担当者も名前を教えてくれなかったそうで、Twitterの力を借りてお礼がしたいと投稿者はツイートしている。しかも1000匹注文したはずが、やたら多い気がして重さを量ってみたところ、3000匹以上は入っていたそう。

この話に、Twitterユーザーたちも「普通にいい話」「感動しました」と胸をうたれたようで、ツイートを拡散したり、製薬会社を調べたりと協力している。その結果、複数の企業名が候補として挙がっているようだ。未だに製薬会社や担当者の特定には至っていないようだが、ツイートは反響を広げ続けている。