話題の健康法やダイエットで早死にの危険も!? 漢方医が警鐘を鳴らす食生活とは?

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いま、世の中にはさまざまな健康法やダイエットの情報があふれています。毎年、多種多様のものが取りざたされ、流行っていきますが、それらは本当に体にいいものなのでしょうか? 今回は、巷で行われている健康法やダイエットについて、漢方医学の観点からみてみました。
炭水化物ダイエットはホントに体にいい?
「炭水化物ダイエット」「糖質制限食」「低インスリンダイエット」など、糖質を制限するダイエットが流行していますよね。やせる、健康になるといわれ、実際に肥満や糖尿病に悩む人が体重を減少させ、血糖値が下がったという症例が見られます。

しかし、一時的な治療法としてよくても、長期間にわたり糖質制限食を続けるのは本当に健康によいのでしょうか?

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人間の歯・32本のうち、20本、つまり62.5%は臼歯です。臼歯は本来、穀物を食べるための歯です。人間は穀物を主食とする動物ということがわかります。穀物を主食とする動物が、肉や乳製品ばかりを食べるのは、草食動物に肉食をさせるような、「食い違い」にあたるのではないでしょうか?

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また、人間の細胞にとって最も大切なエネルギー源は糖分です。肥満や糖尿病の人がショック療法として糖質制限をおこなって減量することは問題ないかもしれませんが、糖質制限食を長く続けると、全死亡率や脳卒中、心筋梗塞の危険性が高まると警告する学者も少なくありません。

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さらに、人類全体を考えても、世界で最も長寿なのは「1日のエネルギー摂取量の55〜60%を炭水化物で摂取していた人たち」といわれています。極端な糖質制限は疲労感、ふるえ、失神などを伴う「低血糖発作」を引き起こすことも。肥満の原因は、もともとは糖質をはじめ、脂肪、タンパク質などの「食べすぎ」にあります。穀物を中心としながら、「食べすぎ」を防ぐ生活が理想的なはずです。
「朝食をたっぷり」は誤解だった­!
日本では朝食をたっぷり摂ることが推奨され、夕食を抜いても朝食を食べることがいいとされています。しかし、果たして本当にそうなのでしょうか? 

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朝、起きたときは息がくさかったり、尿が濃かったり、目に目ヤニがついていたりします。これは、体が血液の汚れを排泄している証拠です。朝の排泄現象をストップさせないためにも、朝食は無理に食べないほうがよいのです。

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朝食代わりにおすすめなのが、にんじん2本・りんご1個を皮ごとジューサーにかけたにんじん・りんごジュースです。このような朝食にするだけで、体が「プチ断食」状態になり、排泄が促進されて血液がきれいになります。

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もしも一食だけ抜くとしたら、やはり朝食がよいでしょう。朝食を抜くかわりに、にんじん・りんごジュースで済ませたら、昼食にとうがらしやネギをたっぷりかけたそばがおすすめ。そばに飽きたら具だくさんのうどんにとうがらしやネギをたっぷりかけてもいいですね。

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朝食、昼食をこのようにできたら、夕食はアルコールを含め何を食べてもいいのです。とはいえ、できるだけ体をあたためる食材を使った、和食がよいでしょう。「腹八分目」を実践するためにも、ぜひ試してみてください。
「水で血液サラサラ」のウソ
時々、「水を飲んで血液をサラサラにする」というライフスタイルが称賛されることがあります。きれいな水が身体をきれいにしてくれる様子はイメージもしやすく、健康法としてはとても魅力的に感じます。日本人の死亡の上位には心筋梗塞と脳梗塞がありますから、ドロドロ血液をサラサラしてくれると聞くと、ぜひやってみたくなりますよね。

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しかし、漢方医学では「水毒」といって、水の飲みすぎは身体を害すると考えます。「水毒」になると体が冷え、水分を外に出そうとして鼻水・くしゃみが出たり、トイレが近くなったりします。