イスの背もたれからカラフルな浴衣の帯がひょっこり。大教室で学生たちが浴衣姿で授業を受けている――。國學院大学が2016年7月7日、七夕に合わせて「和装デー」を実施した。
「日本文化の継承と体験」を目的としたもので、今回で2回目。普段和装に馴染みがない学生に浴衣体験を通じて日本文化の理解してもらうことなどが狙いだという。授業によっては教員も和装で臨んだ。当日はキャンパス内に特別更衣室を用意し、着付けのプロが常駐した。


キャンパス内はお祭り状態



授業と授業の合間にはキャンパス内を浴衣姿で学生が歩き回るので、ちょっとしたお祭りのような雰囲気だ。短冊がつるされたササの前でスマホを取り出し、セルフィー(自撮り)を楽しんでいた。学部ごとに短冊をつるす場所が分かれていて、願いの内容から特徴を読み取るのが面白い。


それにしても、七夕のときに短冊に願い事を書くのはどういう経緯からなのか。國學院大学の小川直之・文学部教授は以下のようにコメントしている。
「室町時代、将軍家では、梶の葉に歌を書いて屋根に並べ星に捧げました。江戸時代の寺子屋ではこの風習に倣って、短冊に万葉集、古今集などの和歌を書いていました。和歌には、いろいろな思いを詠んでいたのでそれを星に捧げたと考えられます」


当日はミス&ミスター國學院ファイナリストをお披露目するイベントも実施。日差しが強く猛暑の中、浴衣を着て現れた候補者に声援が送られていた。