テスラ、2016年後半のEV販売を5万台と予想。4-6月期販売数は前年比25%増

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米テスラ・モーターズが、2016年下半期(4-6月期)のEV販売見込みを5万台と発表しました。これはテスラが2015年通年で販売した台数に匹敵する数。これから2016年末までに週あたり2400台の生産ペースを維持することを意味します。ちなみに2016年上半期の販売台数は3万台未満。テスラは最近生産台数を急激に増やしています。テスラによれば第2四半期だけで1万8345台のEVを生産し、販売台数は前年同期比25%増となる1万4370台。ただ年初に注文されたModel S やModel Xのうち、数千台が第2四半期の終わりの時点で輸送トラックや船の上で揺られている状態。つまり納車待ちだったそうです。

なお、第2四半期のModel Sの販売台数は9745台(前年同期比-15%)、Model Xは4625台(前年同期は未発売)となっています。

テスラは2018年の終わりまでに、年間50万台を生産できる体制を構築したいとしています。ただ現在の体制ではそれはまだ難しい数字かもしれません。テスラはパナソニックとの強力によるバッテリー工場GigaFactoryを建設しており、この7月末にもその一部を稼働させるなど生産体制を着々と整えています。しかし、それでも大量のオーダーを抱える安価な最新車種Model 3用バッテリーの生産が追いつかない可能性があるとされます。

ただ、Model 3は新車種ゆえに納車のタイミングを大きく逸してしまえば、注文したオーナーからの不満が募ることも考えられます。最悪はキャンセル、ということもないとは言い切れません。今回の発表は景気の良い話に聞こえはするものの、テスラには生産と出荷のバランスをとりつつ、なるだけ早く納車できる体制の構築が求められます。

ちなみに先日「自動運転初の死亡事故」として大きく報じられた Model S の半自動運転モード「Autopilot」は、Model 3でも全車に搭載される予定です。