このように、投資目標を設定していただくことで、目標金額と時期が明確になり、さらに、収入と支出等、お客さまのライフイベントに応じた将来キャッシュフローを踏まえた各年齢における運用方針をご提案します。そして、そのゴールに対する進捗状況をご確認いただきながら、ライフステージに応じた見直しも適宜行っていただくことができます。

 さらに、今回の新サービスでは、「保険商品の選定サポート機能」も追加しました。簡単な質問にお答えいただくことで、お客さまが必要とされる保険ニーズに相応しい保険商品をリストアップできます。

朝倉 リスク許容度をベースに、投資目的に応じたポートフォリオ運用を行い、市況変化等によって崩れたバランスを調整する機能も提供するのは、資産運用プラン策定の王道、本来の姿といえます。ただ、せっかくの機能があっても、これを実際に使っていくことが大事です。「みずほダイレクト」のお客さま向けですから、銀行側から働きかけることには限界があると思いますが、継続的に使ってもらうための工夫は?

仙波 まずは、お客さまに使っていただきやすいユーザインターフェイス(UI)として、簡単に使いやすく、機能の利便性を実感していただきやすい工夫をしました。

 また、アフターフォロー機能を充実させることで、継続的にお客さまの資産形成をサポートします。具体的には、投資目標に対する進捗状況等を、メール等を用いてお知らせをします。

 今後の取り組みとしては、支店など店頭サービスと融合を図っていくことが重要なポイントだと考えています。たとえば、各機能の利用状況等を確認することで、支店で開催している休日相談会を案内することも可能です。「SMART FOLIO」は自宅で好きな時間に、資産運用プランを考えるには便利なツールですが、時にはフェイスツーフェイスで相談することで、新たなニーズに気付いたり、満足度が高くなることもあると思います。

 また、店頭のファイナンシャルコンサルタントは、「SMART FOLIO」の情報をお客さまと共有することによって、より豊かなコミュニケーションができるようになると思います。ご自宅でも店頭でも、「SMART FOLIO」を共通のプラットフォームとして活用する機会を増やしていきたいと考えています。

朝倉 今回、新たな機能を追加したことで、「SMART FOLIO」は他社が提供しているロボアドバイザーと比較して、一段と実践的な運用サポートツールに進化したように思います。国内初のサービスを他社に先駆けてリリースしているこだわりは? 

仙波 投信等の資産運用商品は、対面チャネルのみならず、非対面チャネルにおいても大きく拡大すると見通しています。今回、みずほダイレクト会員の方々に提供開始しました「SMART FOLIO」は、お客さまに無理のない資産運用を継続的に行うことを促し、将来に設定された投資目標の実現に向けたサポートになるようにご活用いただきたいと考えています。

 各種機能のご利用状況や、また、サービス内容に対するご意見等を聞かせていただき、より良いツールへの改善につなげていきます。また、このダイレクトチャネルを通じたお客さまのニーズは、営業店の販売員に展開することによって、商品提供プロセスの一層の標準化、また、コンサルティング力の向上につながると考えています。

 みずほ銀行は、営業店もダイレクトチャネルも、お客さまが必要とされているご要望に常に最高のサービスレベルで応えられる存在でありたいと考えています。そのためにも、ロボアドバイザーの分野においても、常に業界をリードする存在であり続けたいと思っています。

 また、お客さまのご期待に応えるには、常に進化し続ける、終わりのないマラソンのような取り組みが必要ですが、これを追求することによって、お客さまの満足度が高まり、結果として当行と末永くお取引いただけることにつながると信じています。

朝倉 「SMART FOLIO」のこれからの展望は? 

仙波 みずほダイレクト会員向けに提供を開始した新しいサービスは、引き続きバージョンアップを図っていきます。ビッグデータ、あるいは、AI(人工知能)という分野は日進月歩です。技術革新の成果を取り入れて、各種機能の高度化を図っていきます。

 「SMART FOLIO」をきっかけとして投資を始めたお客さまが、今後も本サービスを通じて金融リテラシーを高めていけるような教育コンテンツの導入や、将来的にはAI等のテクノロジーを活用した機能向上等を検討しております。

 ロボアドバイザー「SMART FOLIO」のサービスは、まだ提供開始したばかりですが、様々な可能性を秘めたサービスです。今後も最先端のサービスを当行発で提供していきたいと思っています。ご期待ください。