国内最大規模のアナログゲームの祭典「ゲームマーケット」。"電源を使用しない"カードゲームや、ボードゲームなどのアナログゲームを実際にプレイしたり、購入したりすることができます。2016年春のゲームマーケットから、面白いと思ったゲームを紹介します。



J-POPをかるたに『狩歌』


誰もが一度は遊んだことのある遊びの一つ"かるた"。読み札を読み、それに合わせて取り札をとるのが一般的です。しかし、『狩歌』はJ-POPの歌詞によく出てくる"空"、"好き"、"大切"、"もっと"、"約束"などのフレーズが取り札になっており、曲に合わせてカードをとります。


『狩歌』の制作者さんは今回が初出展とのことですが、とても高クオリティです。J-POPあるあるネタのカードを見るだけでも楽しい『狩歌』ですが、ワードの出現率により取り札の点数も変わってくるためゲーム性も十分。パーティーなどでも盛り上がること間違いなしのカードゲームですね。

投扇興を現代風にアレンジした『侍鳥』


日本古来の遊び投扇興をモチーフにした『侍鳥』。箱の上に置いた的をめがけて扇を投げて倒し得点を競うゲームです。



虎やうさぎなど箱に書かれた絵柄によって、的の置き方が変わり、難易度も変えられるので何度でも楽しむことができます。単純なルールなので、小さなお子さんやアナログゲーム初心者でも気軽に遊ぶことができます。



絵も手書き、部品なども手作りとのことで、そのままインテリアにもなりそうなくらい豪華な仕上がりです。【和】と【雅】をコンセプトにしており、海外の方へのお土産としても喜ばれそう。




忍者vs.忍者の攻防戦『シュリケンニンジャ』


守備カードと攻撃カードを駆使して、忍者が戦うカードゲーム『シュリケンニンジャ』。いっせいに攻撃カードと守備カードを出し、その組み合わせにより攻撃を受けたり、防御が成功したりして、お互いの体力を減らしていきます。


サイコロを使う"シュリケン攻撃"や、妖魔カードを使って異世界の魔物を呼びだす"召喚攻撃"など、激しい戦いを繰り広げます。体力がゼロになってしまうと負けです。運もありますが、相手がどのカードを出すか予想する、心理ゲームの面も大きいのです。単純なルールですが奥が深いです。



『焼肉』や『お寿司』、『独裁者』など、ユニークなゲームの数々


300以上のブースが出展されるゲームマーケットでは、その他にもたくさんのゲームが出品されています。



3×3の七輪フィールドに肉を置いて美味しく焼き上げつつも、他人の肉を奪い合う『焼肉大戦争 〜焼肉奪い合いカードゲーム〜』。



宝飾品を飾って棺の中身を豪華にし、点数を稼ぐカードゲーム『オシリスの棺』。



イタマエが"わさび"や、"ですそうす"入りの寿司を握り、食べるか食べないかを宣言。その組み合わせにより得点を手に入れられる『へい! らっしゃい!』。



崩れやすい鉱石を掘りに行き、悲劇カードをひかないようにしながら、金、銀、銅のカードを集め得点を重ねていく『共有地の悲劇』。



独裁国家をモチーフに、自国民に裏切られた独裁者の顔に馬糞をなすりつけることができるストレス解消要素ありのカードゲーム『独裁者は辛いよ』。


この他にも、一日では周り切れない数のアナログゲームが出品されていました。ひそかなブームからメジャーなブームになりつつあるアナログゲーム。いつでもどこでも気軽にできることと、一見シンプルでありながら奥深いゲームが多いことなどが、人気の秘密かもしれません。



人気の高まりを現すように、出展者数、来場者数ともに回を追うごとに増加し、ゲームマーケットの規模も大きくなっています。メジャーからマイナーまで、多くのゲーム体験できる点も魅力です。まだ一度もアナログゲームを試したことがない人こそ、ぜひ訪れてみてください。テレビゲームやスマホゲームなど、電源を使うゲームとは違った良さが感じられるはずです。



(舟崎泉美・イベニア)