「生活に彩りを」とはよく言われるものの、それってどういう意味なんだろう。要するに、精神的な潤いがあふれた日常ということ? たしかにそういう生活は送りたいけども、彩りある日々にするにはどうすれば……。

あぁ、そうか。まさに"彩り"自体を日常に盛り込めばいいのかもしれない!

青は"生命"を、緑は"自然"を、ピンクは"人"を、オレンジは"光"をイメージしている


というわけで、こんなショップへ行ってみました。1月29日に表参道にてオープンした「CORAZYs(カラジー)」は、色にこだわる雑貨専門店です。


どう、色にこだわっているのか? それは、内装の様子を見ればわかるかもしれない。




おわかりでしょうか? 同店では約150のオリジナル商品を販売しているのですが、1商品につき必ず「青」「緑」「ピンク」「オレンジ」の4カラーがラインナップされます。要するに、150×4色で約600品。しかも、すべてが"メイド・イン・ジャパン"です。

と言っても、ただカラフルなだけじゃない。意味があるんです。
「青は海と空を表しており、"生命"を感じさせる色です。緑は草木を象徴する色で、"自然"です。ピンクは気持ちを感じる色で"人"を指しています。オレンジは光を感じる色で、"太陽"になります。一枚の絵にしていただくと、空があって草木があって人がいて太陽があって、リゾートにいるような気分になりますよね。この4色で生活をお家の中から改め、新鮮な気持ちになっていただきたいと考えました」(担当者)

ちなみに同店の内装デザインは、「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」や「ユニクロ(UNIQLO)」のディスプレイデザインを手がけたエマニュエル・ムホー氏が担当。彼女の発案で、図書館にいるような空間が意識されています。



「棚の奥を見れば、向こう側にいる商品も見える構造です。最初は青は青だけ、緑は緑だけのコーナーにし、奥を覗くと同じ商品が向こう側に並ぶという作りでした。現在はアレンジを加え、このような陳列にしています」(担当者)
ご覧のとおり、今は商品ごとに4色が陳列されています。

すべて日本製で、すべて4色展開


このショップには、こだわりの日本製商品がたくさん販売されています。

●タオル
「愛媛の今治、大阪の泉州、三重と"タオル三大産地"の物を揃えています。三重のタオルは糸に特許があり、吸水性が半端なく高いです。肌に当てるだけで吸水しちゃいます(笑)」(担当者)


今治のタオルは縦糸と横糸の間に伸縮性のある糸を入れ、モコモコしたデザインに。


泉州産は、ガーゼタオル仕様になっています。



●ソックス
この『みえない5本指靴下』には、メンズとレディスがある模様。


その名の通り5本指靴下なのだけど、裏返しにしないとバレません。外から見ると、普通のソックスに見えます。


「お客様の中には『5本指靴下が恥ずかしい』という方もいらっしゃるので、指の部分を内側にめり込ませました。しかも、生地の糸が特徴的なんです。NASAのために開発された『アウトラスト』という快適温度調整素材を採用し、それを日本で縫製しました」(担当者)

●松阪牛を使ったお財布
松阪牛の革を使ったお財布も販売されています。


通常はメス牛を「松阪牛」と呼ぶのだそう。メス牛の革は繊細で縫製が難しいそうですが、全国でも少ない技術者に依頼してCORAZYsオリジナルのレザー財布が完成しました。
「松阪牛には、"うまみ"がありますよね? 『不飽和脂肪酸』という油分がその"うまみ"になっているのですが、この油が革にも含まれています。最初はあまり光沢のない松阪牛の革の表面に摩擦などの外的要因がかかると、革の中に含まれた油分が表面に浮き出し、通常の牛革では体感できない程のツヤツヤが生まれます」(担当者)
要するに、松阪牛の"うまみ"成分によってツヤツヤになっていくんです!

「色」と「五感」を組み合わせたアイテムも開発


CORAZYsでは、色のみでなく「色と五感を組み合わせた提案」も行っていくとのこと。例えば、現在は"色"と"香り"を組み合わせたディフューザーとキャンドルが販売されています。



「青」「緑」「ピンク」「オレンジ」4カラーそれぞれのアイテムに、それぞれの色のイメージを反映させた香りが設定されています。
「『オレンジっぽい香りってなんだろう?』『ピンクはこの香りじゃない?』と、我々で香りの種類を決めていきました」(担当者)

ところで、五感といえば"嗅覚"以外にも4つの感覚が残っている。それらについては、どんな商品が開発されそうですか?
「乞うご期待です」(担当者)

青、緑、ピンク、オレンジの家電も提案


CORAZYsに訪れるお客さんは、7〜8割が女性だそう。
「反響として多いのは『今までは好きな色でアイテムを揃えることができなかったから、こういうショップができて嬉しい』『色の組み合わせを楽しめる』というお声です。例えば青がお好きな方がいても、なかなか青だけで普段使いのアイテムを揃えることは難しかったと思うんですね」(担当者)
たしかに! 黒や白でアイテムを揃える人は多いけど、これらの色のみでアイテムを揃えるのは難しかったでしょうねぇ……。

また同店の商品は4色に分かれているので、ファミリーにとっても使い勝手が良いです。家族4人で「お父さんは青」「お母さんはピンク」「お姉ちゃんはオレンジ」……と、人によって色分けさせることも可能なのです。

そんなCORAZYsの、今後の展開について。
「実は、家電や電化製品も手がけたいと考えています。もちろんそれらも4色にし、オリジナル商品の日本製を販売していきます」(担当者)

生命、自然、人、光をイメージさせる4色が、雑貨や家電に配される生活。色へのこだわりには、理由がありました。
(寺西ジャジューカ)