中国では、朱鎔基元首相が17日に行われた宮崎勇・元経済企画庁長官を送る会に弔辞を寄せ、「中国の経済発展に多大な貢献をした」と称えたことに注目が集まった。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国では、朱鎔基元首相が17日に行われた宮崎勇・元経済企画庁長官を送る会に弔辞を寄せ、「中国の経済発展に多大な貢献をした」と称えたことに注目が集まった。

 宮崎氏は1月に亡くなった。17日には東京都内のホテルで送る会が行われ、朱鎔基元首相の「得難い、良き友人だった」とする弔辞が読み上げられた。朱首相は「宮崎氏は中国の経済発展に巨大な貢献をし、中国人民の尊敬を勝ち取った」、「このような友人を持ったことを誇りに思う」とも表現して宮崎氏を称讃した。

 宮崎氏は1923年生まれ。経済官僚の道を歩み、1980年に退官した後は民間エコノミストとして活動したが、村山内閣字の1979年7月から81年6月まで経済企画庁長官を務めた。

 上海に拠点を置くメディアの澎湃によあると、宮崎氏は1981年に発足した日中経済知識交流会の中核的なメンバーの1人でもあり、朱鎔基氏が1998年に首相に就任すると、中国の経済政策や行政改革についてアドバイスしたという。

 中国で、引退した大物政治家が、他国の重要人物の死去に際して、弔辞を送るのは異例だ。宮崎氏がこれまで中国でそれほど知られていたわけではないが、中国メディアは宮崎氏と中国のかかわりを改めて紹介した。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)