2016年の拡大NISAではこの投資信託を買え! アップルやネスレなど世界の好業績株に分散投資する グローバル株投資信託ベスト4を大公開!

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日本経済だけに期待せず、広く世界で稼いでいる株こそが長期投資にはオススメだ。そこで注目したいのが、そうした株の代表とも言えるアップルやアマゾン、ネスレ、ボーイングなど世界の好業績株に分散投資をするグローバル株投資信託だ。今回は、好評発売中のダイヤモンド・ザイ2月号の中から、2016年のNISAにもぴったりのグローバル株投資信託を紹介しよう。

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グローバル株投資信託なら先進国も新興国も
含めた世界全体の成長力が買える!

 1000円程度の少額から積み立てができるなど投資額を自分で決められる投資信託は、NISAや16年から始まるジュニアNISAにピッタリな金融商品だ。投資信託にはさまざまなタイプがあるが、値上がり益を狙いたいならやはり株に投資するタイプがオススメ。となると、私たち日本人はどうしても日本株を対象とした投資信託に目が行きがちだが、世界の株に投資する「グローバル株投資信託」も買い物カゴに入れておきたい。というのも、世界には、日本株以上に優良で、しかも私たち日本人にも身近な銘柄が非常に多いからだ。

 その一例を挙げれば、時価総額(株価×株数で計算。企業価値の大きさを示す)で全米1位のアップル(米国)、世界最大の食品・飲料会社のネスレ(スイス)、ビール売上高世界トップのバドワイザーを生産するアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)、バファリンで有名な製薬会社、ブリストル・マイヤーズ スクイブ(米国)などなど。世界各国のこうした優良銘柄に投資するグローバル投資信託を買っておけば、日本株型投資信託の成績が不調になっても、こちらが補ってくれる可能性が高い。また、世界的大企業は先進国だけでなく、アジアなどの新興国にも積極的に展開しているケースがほとんど。この点においてもリスクが分散され、まさにグローバルな成長が期待できるのだ。

◆「グローバル株」投資信託が初心者向きでNISAにもピッタリな理由とは?
ポイント1 なぜ「グローバル株」投資信託なの?
世界中の優良株にリスクを分散し少額から投資できる!
日本株よりも好成績な世界の株にもっと注目を
値上がり益を狙うならやはり株。日本人だとどうしても日本株に注目しがちだが、世界にはもっと好業績で株価の上昇が期待できる株はたくさんある。こうした世界の株に個別に投資するのは大変で、お金もかかるが、グローバル投資信託なら1000円程度から自分の予算に応じて買える。さまざまな国や業種に分散して投資しているから、日本株が不調になった時にカバーしてくれる可能性が高い。また、世界的大企業は先進国だけでなく新興国でも活躍している場合が多いので、まさにグローバルな成長が享受できる。
ポイント2 投資信託の「好成績の尺度」とは?
世界株価指数の成績と同等以上で
OKとザックリ考えよう!
過去データはあくまで目安数%の違いにこだわらずに
他の投資信託や株などと同様に、グローバル投資信託も好成績なものを選びたい。ただ、過去の数字は将来を保証するものではないので、「これだけの成績を収めたから、これからも期待できるかも」程度の目安にとどめたい。また、値上がり率のランキングにあまりこだわるのも考えもの。過去の相場の状況がちょっと異なっただけで順位は大きく変化していた可能性があるからだ。MSCIコクサイ・インデックなど、日本株を除いた世界全体の株価の動向を示す指数と同等以上の成績ならOK程度にザックリと考えたい。
ポイント3 銘柄の選び方や実際の組み入れ株に納得して投資できる!
運用方針がハッキリしてぶれない点を確認しよう
過去データはあくまで目安数%の違いにこだわらずに
グローバル株投資信託にもさまざまな種類があるが、聞いたこともない株が数多く組み込まれている投資信託はたとえ好成績でも、ビギナーは避けたほうが無難。それより、世界的に有名かつ好業績を挙げている株に投資していたり、あるいはバイオ医療やネットビジネス、水インフラなど、世界的に成長を続け、今後も期待できる分野の株が投資対象だったり、米国やスイスなどの代表的な株で運用する、割安な株を世界規模で発掘するなど、運用方針がハッキリしてぶれないグローバル株投資信託を選びたい。

 他の投資信託と同様、グローバル株投資信託を選ぶ際には成績も重要。ただし、過去の成績は将来の運用成績を保証するものではない。だから、数%の違いに神経質になるのは考えものだ。過去の成績は、「今までこれだけの成績を挙げたのだから、今後も期待できそう」という目安程度に考えたい。

 それよりも大切な選択ポイントは、そのグローバル株投資信託の運用内容が「わかりやすい」かどうか。わかりやすいとは、先述したようなアップルやネスレなどのような好業績で株価も堅調な世界的大企業が数多く組み込まれていたり、成長が期待できる国、あるいはインターネットや医療、インフラなど、長期的なテーマになりそうな分野の企業に投資しているなど、運用方針が明確なこと。要は、その投資信託に納得して投資できるかだ。

 こうした観点から、今回は日本を除いた世界の株価指数であるMSCIコクサイ・インデックス(3年間で2倍の上昇率)以上もしくは同等の成績を収めた投資信託の中から、4つの投資信託を紹介しよう。

【01】3年間で2.8倍!
グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド(健次)
〜守りの安定ヘルスケア株と攻めの高成長バイオ株に分散〜

 バイオ製薬、米国や日本、英国などの製薬大手や医療・健康サービス関連の会社で、好業績かつ割安な株に分散投資する。

 15年10月末現在の組み入れ2位のリジェネロン、3位のアラガン、6位のギリアドはバイオ製薬。業種別比率ではこれらバイオ・小型製薬株が34%と最も多い。その次に製薬大手30%、医療機器18%、医療サービス16%と続く。

 製薬大手には、鎮痛剤バファリンの開発で有名でバイオ製薬にも積極的なブリストル・マイヤーズ スクイブやイーライ・リリー、日本の塩野義製薬などが上位に。ちなみに、組み入れ4位のメルクは、もともとはドイツの同名会社の米国子会社。それが、第1次大戦中に米国に接収されて独立したという経緯がある。

 ここ数年間で飛躍的に発展したバイオ製薬、安定的な成長を遂げるヘルスケアの2つのエンジンを持つこのファンドは、直近3年間で約2.8倍の成長を遂げた。

「ヘルスケアセクターが景気の影響を受けにくく業績見通しが堅調だったことと、バイオテクノロジー企業が高成長業種に転換したことを上手く捕らえた。また、バイオ、医薬品ではM&Aが活発化、為替が円安に動いたことも好成績の背景と思われます」(ファイナンシャルリサーチ代表・深野康彦さん)

◆バイオ・医療株に投資!3年間で2.8倍!NISA&ジュニアNISAにピッタリ!
1 【投資信託名】三菱UFJ国際-グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド(愛称:健次)
基準価額 純資産 信託報酬 信託報酬
1万154円 3701億円 2.376%
三菱UFJ国際-グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド(愛称:健次)の最新情報はこちら(SBI証券ページへ遷移します)
【販売会社と手数料】SBI証券、岡三オンライン証券マネックス証券楽天証券…0%※2015年10月末

【02】3年間で2.4倍!
netWINGSインターネット戦略ファンドBコース(為替ヘッジなし)
〜グーグル、フェイスブック、アップルなどネット株を網羅〜

 いわゆるネット企業が投資対象だが、運用会社では「主に米国を中心とした『インターネット・トールキーパー』企業の株に投資する」と謳っている。トールキーパーの本来の意味は「道路の通行料金を徴収する人」。交通量が増える、つまり道路を走る自動車が増えればそれだけ通行収益が増えるように、検索や通販などでネットの「交通量」が増えることで収益の増加が期待できる企業に投資するというわけだ。

 トールキーパー企業以外にも、持続可能なビジネスモデルを持つネット企業や、ネットのビジネス戦略を迅速に実践している企業などにも投資しており、ネット世界の発展とともにこの投資信託も成長し、3年間で約2.4倍の値上がりとなった。

「世界のインターネット業界を牽引する、アルファベット(旧グーグル)、アップル、アマゾン・ドット・コムなどの優良企業を厳選、かつ組み入れ銘柄を絞り込む選択と集中投資により好成績を実現しました」(深野さん)

 実際、15年10月末現在の組み入れ銘柄数は38とかなり少ない。市場別構成比率でみると、米国のナスダック上場銘柄が57%、同NY証券取引所の銘柄が40%。残る3%は短期金融商品等で、事実上の米国株投資信託となっている。

◆世界的なネット株に投資!3年間で2.4倍!NISA&ジュニアNISAにピッタリ!
2 【投資信託名】GS-netWINインターネット戦略ファンドBコース(為替ヘッジなし)
基準価額 純資産 信託報酬 信託報酬
1万2803円 178億円 2.052%
GS-netWINインターネット戦略ファンドBコース(為替ヘッジなし)の最新情報はこちら(SBI証券ページへ遷移します)
【販売会社と手数料】SBI証券、岡三オンライン証券マネックス証券楽天証券…3.24% ※2015年10月末

【03】3年間で2.2倍!
SMTAMダウ・ジョーンズインデックスファンド
〜3M、ボーイング、IBMなどNYダウ30銘柄のみに投資〜

 世界で最も有名な株価指数「ダウ工業株30種平均株価」に連動するインデックス型投資信託。インデックスというと、原則225銘柄を組み込む日経平均株価や、東証1部の約1600銘柄で算出するTOPIX、あるいは米国のS&P500のように多数の株に分散するものが多いが、NYダウ・ジョーンズの場合、組み入れているのはたったの30銘柄。時代に合わせる形で適宜銘柄を入れ換えており、事実上はS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社によるアクティブ型投資信託と言える。

 15年10月末現在の30銘柄の内訳は上の通り。

 3M、ボーイング、IBMなど超有名企業がズラリ並ぶ。ちなみにアップルやマイクロソフト、シスコシステムズなどナスダックに上場している銘柄もかなりあり、小売りのホームデポやエンタメのディズニーなど業種も様々だ。

「米国は世界の牽引者として経済を引っ張ってきて、企業業績は好調に推移。それにつれてダウ指数はリーマンショック後の安値である09年3月から6年超も上昇トレンドを継続しています。結果として、NYダウの波に乗るだけで好成績が確保できました」(深野さん)

 インデックス型だけに信託報酬は非常に低く、販売手数料が無料の販売会社が多いのも魅力だ。

◆米国の優良株!3年間で2.2倍!NISA&ジュニアNISAにピッタリ!
3 【投資信託名】GS-netWINインターネット戦略ファンドBコース(為替ヘッジなし)
基準価額 純資産 信託報酬 信託報酬
3万77円 188億円 0.7452%
GS-netWINインターネット戦略ファンドBコース(為替ヘッジなし)の最新情報はこちら(SBI証券ページへ遷移します)
【販売会社と手数料】SBI証券、岡三オンライン証券マネックス証券楽天証券…0%※2015年10月末

【04】3年間で2.1倍
アムンディ・りそなグローバル・ブランド・ファンド(ティアラ)
〜ネスレやハイネケンなどの世界のメジャー株に選別投資〜

 日本を除く世界各国の株の中から、世界的な知名度やブランド名を確立している銘柄に投資する。15年10月末現在、56銘柄を組み入れている。上位5社は上記の通り。スイスに本社があるネスレは、日本だとインスタントコーヒー、ネスカフェのイメージが強いが、実はマギー・ブランドの調味料からサンペレグリノなどのミネラルウォーター、さらにはパスタのブイトーニなどなど、様々な食品・飲料ブランドを持つ世界最大の食品・飲料会社だ。

 組み入れ比率2位のブリティッシュ・アメリカン・タバコは、ラッキーストライクやダンヒル、ケントなどのブランドで、3位のダイムラーはベンツであまりに有名。4位のアンハイザー・ブッシュ・インベブは社名こそなじみがないが、バドワイザーの会社と言えばピンとくるだろう。5位のスターバックスを含め、世界的なブランドを持つ会社の株は安定した強みを発揮、この投資信託も過去3年間で2.1倍の値上がりを記録した。この点について、深野さんは高ブランドの実力もさることながら、投資信託の運用力も高いと評価する。

「株価の割安度をチェックしたうえで組み入れ銘柄を選別し、売買回転率を抑えた中長期スタンスで投資している。これが好成績が続く背景と考えられます」(深野さん)