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公益財団法人 日本漢字能力検定協会は12月15日、2015年の「今年の漢字」が「安」に決まったことを発表した。京都府・清水寺で森清範(せいはん)貫主(かんす)の揮毫(きごう)が行われた。

同協会は11月1日から12月8日までの期間中、2015年の世相を表す漢字の一字を全国から募集。集まった12万9,647票の中から「安」が最も多い5,632票(4.34%)を集めて「今年の漢字」に選ばれた。

○「安」が表す2015年とは

応募者が「税」を選んだ理由は、「『安』全保障関連法案の審議で、与野党が対立。採決に国民の関心が高まった」「世界で頻発するテロ事件や異常気象など、人々を不『安』にさせた」「建築偽装問題やメーカーの不正が発覚し、暮らしの『安』全が揺らいだ」ことなど。お笑いタレント・とにかく明るい安村さんの「『安』心してください、はいてますよ」のフレーズが人気を博したことも挙げられた。

次いで多かったのは2位「爆」(4,929票)、以下3位「戦」(4,556票)、4位「結」(3,606票)、5位「五」(3,339票)、6位「賞」(2,083票)、7位「偽」(1,893票)、8位「争」(1,875票)、9位「変」(1,819票)、10位「勝」(1,735票)、11位「命」(1,716票)、12位「和」(1,638票)、13位「平」(1,467票)、14位「闘」(1,383票)、15位「乱」(1,320票)、16位「新」(1,292票)、17位「幸」(1,152票)、18位「笑」(1,122票)、19位「法」(1,096票)、20位「楽」(1,073票)だった。

揮毫により発表された漢字は、12月31日まで清水寺「本堂」で一般公開される。

○2014年は「税」

ちなみにこの「今年の漢字」、昨年2014年は「税」が選ばれていた。選定理由は、「消費税率が17年ぶりに引き上げられ『税』について考えさせられた年。日常生活に欠かせない消費財の買いだめや高額商品の駆け込み消費が増加。公共料金も実質値上がりし、国民生活に大きく影響を与えた年」となっている。

さらにさかのぼると、1995年「震」、1996年「食」、1997年「倒」、1998年「毒」、1999年「末」、2000年「金」、2001年「戦」、2002年「帰」、2003年「虎」、2004年「災」、2005年「愛」、2006年「命」、2007年「偽」、2008年「変」、2009年「新」、2010年「暑」、2011年「絆」、2012年「金」、2013年「輪」と選ばれてきた。

一年間を振り返り、その年を表す漢字を考え、漢字の持つ奥深い意義を再認識してもらうことを目的に1995年から毎年開催されており、今年で21回目。