あらゆるスモールビジネスを「Uber」のようにするツール

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配車だけでなくあらゆるサーヴィスに関して、「Uber風のサーヴィス」を誰でも簡単に始められるAPIが公開された。ツールをリリースしたメールマーケティング会社が目指すこととは?

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Uberは、多くの「オンデマンドアプリ」、つまり画面をタップするだけで欲しいサーヴィスを呼び出せるアプリに、影響を与えてきた。犬の散歩を代わりにやってくれる人を探せる「Uber」や、お酒を配達してくれる「Uber」のほか、私設警官を呼んでくれる「Uber」まである。

そんななか、メールマーケティング会社の米Constant Contact社は、誰もが独自の「Uberスタイル」のサーヴィスを簡単に始められるツールをリリースした。大量のオンデマンドアプリを世に送り出すことができるツールだ。

これは「SmallBusinessAPI」という名のウェブサーヴィスで、アプリ開発者はこれを利用することで、地元の店に自動でオーダーを送信できるようになる。

Constant Contact社でイノヴェイション最高責任者を務めるアンディ・ミラーは、最終的にはこのAPIを使ってひとつのアプリからあらゆる種類のサーヴィスを注文するのを可能にする、新たなオンデマンドサーヴィスを構築できるようになると考えている。ちょうどFacebookがリリースする予定のパーソナルアシスタント「M」のようにだ。ミラーが予期しているのはつまり、おびただしい数の「特定の目的に使えるUberアプリ」ではなく、いくつかの「あらゆる目的に使えるUberアプリ」からさまざまなサーヴィスを選べる時代である。

いまのところこのAPIはベータ版で、ドライクリーニング店を呼び出すことくらいしかできない。だが同社は、他の業種の企業にも順次サーヴィスを開放していく予定だという。

SmallBusinessAPIを使用すると、「ユーザーが自分の居場所に近いドライクリーニング店に、洗濯物のピックアップを依頼できるアプリ」を開発することができる。この依頼は、アプリからSmallBusinessAPIに送信され、そこから近隣のドライクリーニング店のネットワークに送信される仕組みだ。あるいは、このAPIを使って近隣のすべてのドライクリーニング店のリストを入手し、ユーザーが好みのドライクリーニング店を指定して依頼できるようにするアプリも作成できるだろう。

ミラーによれば、最も重要なことは、このサーヴィスに登録する新しいドライクリーニング店や(将来的には)他の業種の企業をConstant Contact社が探して、彼らを支援することだという。通常、オンデマンドサーヴィスを新たに始めるには、アプリをリリースする前に地元企業のネットワークを構築しなければならない。そのためほとんどの場合、一度にひとつの都市でしかサーヴィスを開始できないのだ。しかしConstant Contact社はメールマーケティング会社としてすでに650,000社の顧客企業を抱えており、そのなかから適切な企業に声をかけることができるという。その多くが小規模企業だ。

「あるドライクリーニング店が、すでにわが社のメールマーケティング・サーヴィスを使って、ニュースレターやクーポンを発行しているとしましょう」とミラーは言う。「そういった店は、このサーヴィスに登録するだけでまったく新しいチャンネルに加わることができ、ビジネスをさらに拡大できるのです」

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