「なんだかんだ言って駿が好きです」スチャダラパー・ANIが語る「アニメと俺」

毎週土曜深夜に人気アニメ作品を一挙放送する「サタデーナイトフィーバー」（アニマックス）。この7月、同番組のオープニングが刷新される。レコーディング直後のANI（スチャダラパー）にインタビューを実施。「アニメと俺」について聞きました。

最初に感動したアニメは「ど根性カエル」

──ANIさんが最初に感動したアニメ作品って何ですか。
ANI　やっぱり、『ど根性ガエル』でしょう！　マジで、ど根性ガエルは素晴らしい。

──ちょうど実写ドラマが始まりますね。松山ケンイチが、“その後のヒロシ”を演じます。
ANI　あの作品を実写化するのは勇気がいりますよ。アニメは2本立てのうち、だいたい1本は「人情もの」で、もう一本はデタラメみたいなのがよかったんですよ。無意味なドタバタみたいなんだけど、すごく振り切れてるのがちょうどいい。

──そこまでドラマで再現できたらすごい。
ANI　　ぜひやってもらいたいですね。でも、（ドラマの）1時間は長すぎるかな。「ちびまる子ちゃん」もそうなんですけど、15分×2本というタイプが好き。

──「ちびまる子ちゃん」見るんですか！
ANI　　見ますねえ。でも、まるちゃんにも変わった話がほしいですね。事件が起こらなさすぎる。何かもうちょい事件が起こってもいいんじゃないかと。

──さすがに平和すぎるだろう、と。
ANI　　そうそう。「宇宙兄弟」みたいに宇宙は目指さなくてもいいけど、もうちょっと攻めてほしい。その意味でいうと、「トランスフォーマー」とかはいいですね。トランスフォームしすぎて、もはや目的を見失っているんじゃないかという疑いすらある。でも、あのやり過ぎ感は嫌いじゃない（笑）

なんだかんだ言って、駿（はやお）が好きです

──他によく見るアニメ作品は？
ANI　　まあ、なんだかんだいって駿（はやお）ですよ。あとは細田と高畑くらい。とりあえず、テレビでスタジオジブリ作品がテレビ放送されたら全部録画しておく。

──ジブリアニメの中で印象に残っているのはどれですか。
ANI　　最近だと「コクリコ坂から」と「ゲド戦記」と……、あれっ？どっちも息子のほうですね。駿じゃなくて、吾郎の作品だ。吾郎も大変ですよね、親父が天才だと。内容よりもその苦労を想像するだけで泣ける。

──作品と全然関係ないじゃないですか（笑）。ご自身も「おはよう忍者隊ガッチャマン」や「マジンガーZIP」、「グッド・モーニング!!! ドロンジョ」（いずれも日本テレビ）で、アニメの声優を経験されてますが。
ANI　　あれはすさまじくゆるいアニメですからね。

──アニメ作品の見方が変わったりしたことは……？
ANI　　一切ありません。だって、めちゃくちゃゆるいんだもん。

──そんなに!?
ANI　たまに、ゲストでホンモノの声優さんが遊びに来てくれたりしたんですよ。収録の湯加減の違いに、シロウト集団が唖然として見守るわけです。やっぱ、プロってすげえわと。
（島影真奈美）

ANI〈スチャダラパー〉

ANI、Bose、SHINCOからなる大人気ラップグループ、スチャダラパーのMC 。他にドラマ出演、CMナレーション、DJなど、幅広く活動している。著書に写真集『ブリングザノイズ』（リトル・モア）がある。グループとしては2015年1月28日に12枚目のアルバム『1212』をリリース。

後編に続く